フォーミュラE第2戦:0.005秒差! 開幕戦勝者のデ・フリーズ、僅差の"トーナメント決勝"を制しポール
フォーミュラE第2戦ディルイーヤePrixの予選が行なわれ、ニック・デ・フリーズ(メルセデス)がポールポジションを獲得した。
写真:: Sam Bagnall / Motorsport Images
フォーミュラEの第2戦ディルイーヤePrixの予選は、ニック・デ・フリーズ(メルセデス)がトーナメントを勝ち抜き、ポールポジションを獲得した。
開幕戦の翌日、ダブルヘッダーの2戦目として開催された第2戦ディルイーヤePrix。新フォーマットの予選も2回目ということで、8台の勝ち抜きトーナメントに進出するドライバーを決めるグループ予選は、第1戦の結果を踏まえ、ランキングの奇数と偶数でグループが分けられた。
グループA予選には、開幕戦ウイナーで昨季チャンピオンのデ・フリーズ含め、ランキング奇数のマシンが出走。開幕戦で7位だったニック・キャシディ(エンビジョン・レーシング)もこのグループだったが、直前のプラクティスで大クラッシュ。マシン修復が間に合わず予選には出られなかった。
12分間のセッション前半からデ・フリーズが好タイムをマーク。グループ予選突破は確実かと思われたが、セルジオ・セッテ・カマラ(ドラゴン・ペンスキー)がデ・フリーズのタイムを上回ると、セッション終盤も次々とトップタイムが塗り替えられた。
デ・フリーズは一時敗退圏内までポジションを下げたが、最後のアタックで1分7秒939を叩き出し、貫禄のグループAトップ通過。このタイムは開幕戦の予選を含めても最速のタイムだ。ルーカス・ディ・グラッシ(ベンチュリ)、オリバー・ローランド(マヒンドラ)、アンドレ・ロッテラー(ポルシェ)までが勝ち抜きトーナメントに進出した。一方で、日産・e.ダムスのセバスチャン・ブエミは9番手に沈んだ。
なおローランドは、開幕戦の接触が原因で3グリッド降格ペナルティを受けている。
続くグループBでは、サム・バード(ジャガー)がウォールに接触し、十分なタイムを出せないまま、早々に予選を終えることになってしまった。
グループB予選終盤は、さらに路面コンディションが良くなっているのか、相次いで好タイムが出された。トップは1分7秒724を叩き出したエドアルド・モルタラ(ベンチュリ)。ロビン・フラインス(エンビジョン・レーシング)、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチータ)、ジャン-エリック・ベルニュ(DSテチータ)までがトーナメントに駒を進めた。
開幕戦ポールポジションのストフェル・バンドーン(メルセデス)は、最後のアタックをまとめきれず、まさかの6番手。日産・e.ダムスのマクシミリアン・ギュンターも7番手でトーナメント進出はならなかった。
続いて実施されたのが、マシンの出力を250kWに上げてのアタック1発勝負。1対1の勝ち抜きトーナメントだ。準々決勝1組目はデ・フリーズ対ベルニュ。ここでデ・フリーズは圧巻の速さを見せつけた。1分6秒871を叩き出し、ベルニュに0.7秒以上の差をつけて準決勝進出を決めたのだ。
2組目はダ・コスタ対ディ・グラッシだったが、ダ・コスタが先にアタックに入るも、ディ・グラッシはピットレーンで動かない。これで勝ち抜きを確信したか、ダ・コスタは1分8秒681と、そこそこのタイムでアタックをまとめた。だが、遅れてアタックに入ったディ・グラッシは1分7秒580をマーク。するとダ・コスタに違反があったとして審議対象となり、ディ・グラッシが準決勝に進むことになった。ダ・コスタはピット入り口の青信号を見落としてしまい、出走のタイミングがズレてしまったようだ。
若干混乱した雰囲気を引きづりながらも、行なわれた準々決勝3組目はローランド対フラインスという組み合わせ。ローランドは1分7秒780を記録するが、フラインスはそれを上回る1分7秒207をマークし、準決勝に駒を進めた。
準々決勝最後はロッテラー対モルタラ。スライドしながらもアタックをまとめたロッテラーは1分7秒285としたが、モルタラは1分7秒014。ロッテラーの下剋上はならなかった。
準決勝1組目はデ・フリーズがディ・グラッシを追いかけたが、デ・フリーズはまたしても1分6秒835と異次元の速さを見せつけ、0.381秒差でフロントロウを確保した。準決勝2組目はフラインス対モルタラ。ここでモルタラがデ・フリーズ以外で初めて1分6秒台のタイムを叩き出す。1分6秒987で、フラインスに0.197秒差をつけて決勝進出を決めた。
決勝のモルタラ対デ・フリーズは、お互いに挙動を乱すシーンがあり1分7秒台での戦いとなったが、0.005秒差でデ・フリーズに軍配。ディフェンディングチャンピオンかつ開幕戦ウイナーが、ポールポジションから第2戦に臨むことになった。
デ・フリーズがポールポジションを獲得したことで、9番グリッド以降はグループAが奇数グリッド、グループBが偶数グリッドに並ぶことになる。
順位 | # | ドライバー | チーム |
---|---|---|---|
1 | 17 | ニック デ・フリーズ | メルセデス |
2 | 48 | エドアルド モルタラ | ヴェンチュリ |
3 | 4 | ロビン フラインス | ヴァージン・レーシング |
4 | 11 | ルーカス ディ・グラッシ | ヴェンチュリ |
5 | 36 | アンドレ ロッテラー | ポルシェ・チーム |
6 | 25 | ジャン-エリック ベルニュ | テチータ |
7 | 13 | アントニオ フェリックス・ダ・コスタ | テチータ |
8 | 27 | Jake Dennis | アンドレッティ |
9 | 29 | アレクサンダー シムス | マヒンドラ |
10 | 30 | オリバー ローランド | マヒンドラ |
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