ル・マン参戦のNASCAR駆るF1王者バトン、予選ペースは”想像以上”! 特別エントリーも「GT勢に勝つことが目標」
F1世界王者のジェンソン・バトンは、ル・マン24時間レースにガレージ56枠から投入されたNASCARカップカーの予選パフォーマンスは想像以上だったと語っている。
#24 Hendrick Motorsports Chevrolet Camaro ZL1 of Jimmie Johnson, Mike Rockenfeller, Jenson Button
JEP / Motorsport Images
今年のル・マン24時間レースの”ガレージ56枠”にヘンドリック・モータースポーツ(HMS)が投入しているNASCARカップカー。そのステアリングを握るジェンソン・バトンは、マシンの予選パフォーマンスが想像以上のモノだったと語っている。
ガレージ56は、ル・マンを主催するフランス西部自動車クラブ(ACO)が”未来の技術”のために設けた特別枠。今年はHMSが、NASCARとシボレー、IMSA、グッドイヤーと共同で現行NASCARカップカーである”Next Gen”シボレー『カマロZL1』の改良版を投入している。
6月7日(水)の予選セッションでHMSの24号車は、マイク・ロッケンフェラーがLM-GTE Amクラスの最速タイムより約4秒速い3分47秒976をマークした。
「僕らは大きく進歩したと思うしGTEカーより4秒も速く予選を通過できたのは、チーム全体の驚異的な努力の賜物だ」とバトンは言う。
「GTEカーと同じくらい、アマチュアドライバー相手ならそれ以上に速くは走れるだろうと思ってル・マンに来たけど、まさかGTEカーの予選最速タイムに4秒も差をつけられるとは予想しなかったよ」
「全てが的確で、このチームが行なってきた準備全てが素晴らしかった。僕が共にレースをしてきた中でも、世界最高のチームのひとつだよ」
#24 Hendrick Motorsports Chevrolet Camaro ZL1 of Jenson Button
Photo by: JEP / Motorsport Images
またロッケンフェラーは、シミュレータ上でそれなりに速いラップタイムが出ると考えられていたものの、予選でのパフォーマンスは予想以上だったという。
「(通常の)カップカーの状態でスタートした時も、僕らはポテンシャルの高さを感じていた。シミュレータ上でル・マンの調整を行ない、どんどん速くなっていったんだ。でも実際にコースへ出てみるまで分からないものだ」とロッケンフェラーは言う。
「ここへ来て、シミュレーターでの想定よりも速く予選を走れた。この結果を誰もが誇りに思うだろう。これまでのところ、僕らは充分過ぎる成果を挙げているね」
2018年にSMPレーシングからル・マンのLMP1クラスを走った経験を持つバトンは、24時間レースの決勝ではGTE勢の前でフィニッシュすることは難しいと冷静に見ている。ただ、特別枠として勝利を争う立場にはないものの、本戦でもGTE勢を上回ることが目標になるという。
「レース中にブレーキを交換することになるが、他が1分で交換できるのに対して、僕らは5分と1周以上かかってしまう」とバトンは語る。
「目標はGT勢に勝つことだ。まず完走して、GT勢の前でゴールするんだ。もしそれができれば、素晴らしい成果だ」
そしてNASCARをル・マンで走らせるという挑戦について、次のようにバトンは続けた。
「音も見た目も、このチャレンジも大好きだ。カップカーをベースに速いマシンに作り上げるのは本当の意味での挑戦だけど、HMSは本当に優秀だ」
Share Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。