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「翌年の交渉はしたことがない」KCMG代表が語る、小林可夢偉との“絆”。残された時間は長くない……背水の陣で待望のSF初勝利目指す

スーパーフォーミュラでKCMGから参戦を続ける小林可夢偉。元F1ドライバーの実力者ながら長らく勝利を掴めずにいるが、チーム代表の土居隆二氏は彼と共に背水の陣でシーズンに臨む構えだ。

Kamui Kobayashi, Kids com Team KCMG

Kamui Kobayashi, Kids com Team KCMG

Masahide Kamio

 かつてトヨタ、ザウバー、ケータハムからF1に参戦し、2012年には3位表彰台も獲得した小林可夢偉。彼は現在も国内最高峰のスーパーフォーミュラに参戦しており、今季は9シーズン目を迎える。

 しかし、小林は未だスーパーフォーミュラで勝利を手にしたことがない。2位表彰台の経験は何度かあるが、優勝はゼロ。ル・マンウィナーであり、デイトナウィナーでもある世界的トップドライバーの小林だが、日本の頂には未だ届かずにいる。

 小林は2017年からKCMGに所属し、スーパーフォーミュラを戦っている。当時は1台体制だったが、2020年よりチャンピオン経験者である国本雄資との2台体制に拡充。ただ成績を上向かせるには至らず、チームとしての表彰台も2019年のもてぎ戦で小林が2位に入ったのが最後となっている。

 昨年も2台体制チームの中ではランキング最下位に終わったKCMG。今季はKONDO RACINGからクルーチーフを獲得し、松田次生監督に加えて田中哲也氏を“レースマネージャー”に起用するなど、体制面で様々なテコ入れをした。小林は次のように語る。

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「今年は勝つことを意識した体制にしてもらいました。『これでダメだったらもうダメなんじゃないか』というくらいの気持ちで頑張ります」

 このコメントからも、小林が今季にかける並々ならぬ意気込みが感じとれる。しかしそれはKCMGも同じ。土居隆二代表は小林とフォーミュラ・トヨタ時代からの付き合い。「一緒に優勝しよう」という想いの下で、これまで戦ってきた。

「彼のことはフォーミュラ・トヨタの時からよく知っていますが、フォーミュラ・ルノーやF3、GP2、F1の時も、サーキットで会う度に親しくしてくれました」

 そう土居代表は回想する。

「そんな彼がチームルマンさんでスーパーフォーミュラに乗っている時、『土居さん、一緒に優勝しましょう』と言ってくれて、KCMGに来てもらえることになりました」

 そんな小林は、KCMG加入初年度で優勝に限りなく近付いたことがあった。それが2017年のもてぎ戦だ。

2017年のもてぎ戦。小林がトップで1コーナーを抜ける

2017年のもてぎ戦。小林がトップで1コーナーを抜ける

 2番グリッドからスタートした小林はホールショットを奪ってトップに立つと、そこから大量のリードを築いた。しかしタイヤ交換に手間取り大きくタイムロス。30秒という長すぎる静止時間を終えてコースに戻った小林は独走状態から一転、ピエール・ガスリーに逆転を許してしまった。

 ただそんな中でも、チームと小林との関係が変わることはなかったという。

「あんな思いをさせてしまったのに、彼はそれでもKCMGで勝ちたいと言ってくれました」と土居代表。

「来年の交渉なんて一度もしたことがありません。12月のルーキーテストの時から翌年のことを考えてくれています。彼が『土居さん、勝てるチームにしましょう。僕が勝てるチームにしますから』と言って来てくれたあの時から、何も変わっていないんです」

 そんな固い絆で結ばれた彼らにとっても、時間はいつまでも待ってはくれない。今やトヨタWECチームの代表となった小林は多忙を極めており、年齢も今年で37歳と大ベテランの域に達している。だからこそ土居代表は今季“背水の陣”でシーズンに臨む心持ちなのだ。

Kamui Kobayashi, Kids com Team KCMG

Kamui Kobayashi, Kids com Team KCMG

Photo by: Masahide Kamio

「彼はすごく忙しくなってしまいました。いつまでも時は止まっていないですし、勝てるまで永遠にやり続けられる訳ではありません。悠長にしていられないです」

「だから僕は尻に火がついていますし、背水の陣だと思っています」

 小林は先日鈴鹿で行なわれた合同テストで好タイムを記録し、2日目午後はトップタイム。今年こそ再びフォーミュラで輝く小林可夢偉が見られるかもしれない。

 
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