美しき名車ジョーダン『191』を手に入れるチャンス到来。オークションに提示価格約2億円で出品……シャシー番号は”6”
30年以上前、ミハエル・シューマッハーがF1デビューを遂げた1991年のジョーダン『191』が、「ボナムス・グランデ・マーク・デュ・モンド・ア・パリ」にて出品される。
2月2日にフランス・パリのシャンドマルス公園にあるグラン・パレ・エフェメールにて開催されるオークション「ボナムス・グランデ・マーク・デュ・モンド・ア・パリ」にて、ジョーダン・グランプリの『191』が出品される。
イギリスF3や国際F3000で活躍したジョーダンは、1991年からF1への参戦を開始。そのデビューイヤーを飾るマシンこそが、この191だった。チーフエンジニアのゲイリー・アンダーソンが設計を手掛け、ティレル『019』からの流れを組むハイノーズを採用し、大型のディフューザーを搭載した。
エンジンにはフォード・コスワース『HB V8』を採用し、ヒューランド製ギヤボックスを組み合わせ、約478kW(約650PS)を発生させた。
マシンのスタイリングに加え、7upと富士フイルム、BPなどといった緑のコーポレートカラーを持つスポンサーがついたことでシンプルながらも美しい配色が施されている。”最もカッコいいF1マシン”にも選ばれるなど、30年以上が経った今もファンから愛され続けている1台だ。
ジョーダンは1991年のフルタイムドライバーに、アンドレア・デ・チェザリスとベルトラン・ガショーを起用し入賞を重ねていったが、ガショーがベルギーGPを前に傷害容疑で逮捕……代役としてその後7度のF1世界チャンピオンとなるミハエル・シューマッハーが起用された。
そのシューマッハーは急遽参戦ながらも予選でいきなり7番手を獲得。決勝ではスタートで5番手に浮上したものの、クラッチを壊して1周目でリタイアとなってしまった。
時を同じくしてそのベルギーGPでデ・チェザリスの手に渡ったのが、今回出品されたシャシー番号6の191だ。残りのシーズンではデ・チェザリス、ベネトンに引き抜かれたシューマッハーの代役ロベルト・モレノとアレッサンドロ・ザナルディのスペアカーとして使用された。
この191-6は役目を終えた後、ベルギーの耐久レースドライバーでコレクターのジャン・ブラトンを始めとする数人のコレクターによって、30年以上に渡り保管されてきた。その間には、昨年までハースからF1に参戦していたミック・シューマッハーが、父ミハエルのF1デビューを記念してシルバーストンで191を走らせている。
ジョーダン『191-6』の提示価格は、140万ユーロ(約1億9,700円)から200万ユーロ(約2億8,000万円)。ボナムス・コレクター・カーズのフィリップ・カンター国際会長が出品に際し「F1の歴史の一部を手に入れる絶好の機会だ」と語る通り、F1ファンとしては何としても手に入れたい一台だ。もちろん、競売に勝つ資金的余裕があればの話だが……。
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