同じ轍を踏むな! メルセデス、ピットミスの対策ソフトウェアを早速導入

メルセデスは、F1イタリアGPで勝利を逃す要因となったミスの再発を防ぐべく、早速対策を講じているようだ。

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 メルセデスは、F1第8戦イタリアGPでピットレーンが閉鎖されているという情報を見落とし、ルイス・ハミルトンをピットインさせたことでペナルティを受け、勝利を逃した。

 イタリアGPの決勝レースでは、18周目にケビン・マグヌッセン(ハース)のマシンがピットレーン入り口手前にマシンを止めたことで、レース序盤にセーフティカー(SC)が出動した。

 上位陣はこのタイミングでまだピットストップを行なっておらず、各チームが一斉にピットインを行なうかと思われたが、FIAはSC出動から11秒後にピットレーンを閉鎖することを決定した。マグヌッセンのマシンを安全に回収するための決定だったが、メルセデスはFIAの通知を見落とし、その10秒後にハミルトンをピットインさせてしまった。

 これによりハミルトンは10秒のストップ&ゴーペナルティを受けることになり、首位から最後尾まで後退。最終的に7位でレースを終えた。

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 メルセデスは、ピットレーン閉鎖のメッセージをエンジニアが確実に受け取ることができるようにする新しいソフトウェアを作成したという。

「ピットレーン入り口が閉鎖されたことを知らせるふたつの情報がある」

 メルセデスのチーフストラテジストであるジェームス・ボウルズは、チームが公開した動画でそう話した。

「ひとつは、トラックサイドにある掲示(ライトパネル)だ。そこに×印が表示されていれば、ドライバーはピットに入らずステイアウトしていなければならないことが分かる」

「ふたつ目は、我々の目の前にあるモニターに表示された情報だ。ページ3と呼ばれた画面に、FIAが送信した多くのメッセージが表示される。イエローフラッグやSC出動などの情報が表示され、その中にピットレーンの情報も含まれる」

 ボウルズは、チーフエンジニアのアンドリュー・ショブリンやスポーティングディレクターのロン・メドウズはピットストップに集中していたため、メッセージを見逃したことを認めた。

「それはレースにおいて、各車がピットに入る重要なポイントだった」とボウルズは振り返った。

「ルイスはタイヤ交換を求めてピットに入りたがっており、我々はその時間があるかどうか、正しい決定なのかどうかを検討していた。これらは全て数秒しかかからない会話だったが、我々は画面を見て、ピットレーン入り口が閉鎖されたことを示す1行の情報を探すようなことはしなかった」

「ショブと私は同じようなケースを経験している。2016年のブラジルで、2度同じようなことがあった。しかしその時は、ピットレーンが閉鎖されるのは明らかだった。クラッシュにより大量のデブリがあったので、ピットレーンに入りたくないような状態だったんだ」

「今回はそれとは違った。必ずしもFIAの通知画面を見て、ほかの情報に隠れている通知を探すよう促されてはいなかった。そして情報を見逃したんだ。それを見つけるのにそれほど時間はかからなかった」

 この時点で、ハミルトンのチームメイトであるバルテリ・ボッタスは6番手を走っていたが、チームはピットレーン閉鎖の情報を見つけ、ボッタスをステイアウトさせることができた。ボウルズは、ライバルチームたちもその通知を見つけるのに時間がかかったとしつつ、ボッタスのいた位置がピットから遠かったことで、適切な指示を出すことができたと説明した。

「我々はバルテリをステイアウトさせることができた。参考までに他のチームの無線を聞くと、(ピットレーン閉鎖に)気づくのに10秒かかったことが分かる。ルイスは10秒のリードを持って首位を走っていたため、その10秒が重要だったんだ」

「我々は今、何を変えるべきか分かっている。そうした重要なメッセージをほんの数秒で見つけて確認可能なソフトウェアを導入することができる」

 ボウルズは、ハミルトンがピットレーン閉鎖を示すコースサイドのライトパネルを見落としたことについては責めないと話した。

「彼はその時点でパラボリカをターンしているところであり、まだフルレーシングスピードで走っていた」

「彼はクルマを制御して、SCのデルタタイムまで減速しようとしていた。彼にはすでにピットレーンに入ってくるよう指示していたため、彼はピットストップの準備をしていたんだ」

「彼には多くのことが起こっていたが、トラックの左サイドの遠い位置にあるライトパネルをいつも見ているわけではない」

「ふたつパネルがあったが、ひとつ目を彼が見るのは非常に難しかっただろう。もうひとつのパネルもトラック左側にあったが、彼はダッシュボードを見てクルマをコントロールしていたので、パネルは見えなかった」

「ルイスのオンボード映像を見ると、ピットレーン入り口に向かっている時、実際にその時点でピットレーンが完全に閉鎖されているということを示す兆候はなかった。ライトボードもないし、ライトもなかった」

「したがって彼の目線で見ると、ほんの数秒で状況を確かめ、判断を下すのは非常に困難なことだった」

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