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マカオのギア・サーキット、昨年の大事故受けてリスボアを改修。DRS区間も設定

マカオGPの主催者は、昨年起こったソフィア・フルーシュの大事故に対応して、リスボアコーナーを含めた複数箇所を改修した。

Lisboa 1

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Uncredited

 11月14日(木)に開幕した第66回マカオGP FIA F3ワールドカップ。舞台となるギア・サーキットは昨年のレース中に起こった大事故を受け、リスボアコーナー周辺が一部改修されている。

 昨年のマカオGPでは、名物であるロングストレートの後半区間でソフィア・フルーシュがユアン・ダルバラと接触。フルーシュのマシンは縁石の内側にあったアスファルトエリア(写真参照)を高速で滑走した後、坪井翔のマシンを飛び越えてリスボアコーナー外側のキャッチフェンスを突き破り、仮設のカメラマンエリアに激突した。

 幸いなことにフルーシュも含め、事故に巻き込まれた者は全員命に別状がなかった。ただ、フルーシュが高速で滑っていったガードレールと縁石の間のアスファルトは危険であることから、改修によってその隙間が埋められ、ガードレールが内側にせり出すような形となった。(差し込み写真参照)

 フルーシュが飛び込んでいったリスボアコーナー外側のフェンスに関しては、昨年と同様にリスボアホテルの敷地を取り囲むように設置されている。ただ、カメラマン席に関しては撤去されている。

 リスボアの改修はギア・サーキットが今年行った7つの改修のうちのひとつにすぎない。リスボアの先にあるコーナー、サンフランシスコの外側には従来のタイヤバリア代わって、衝撃吸収に優れた『TecProバリア』が設置された。

 このような大改修が行われたのは、今年はパワフルなFIA F3規格のマシンが走行するということもあり、サーキットが“グレード2”の評価を取得する必要があった為だ。

今年からDRSゾーンが追加

 前述のように、2019年のマカオGPはFIA F3規格のマシンによって争われる。DRSが搭載されているマシンでのレースは初めてのことだが、今回はマンダリン〜リスボア間にDRSゾーンが設けられた。その直前の計測地点で前車の1秒差以内につけていれば、DRSを作動させることができる。

 昨年に引き続きマカオGPに参戦するマーカス・アームストロングは、DRSゾーン設置について次のように語っていた。

「それは興味深いことだ。昨年の時点で既に、かなりのスピードでリスボアに進入していた。DRSを使うとどのくらい速くなるのか想像もつかないよ」

「シミュレーションではトップスピードが285km/hくらいになると言われているけど、多くのマシンがスリップストリームを使うことも考慮しなければいけない。かなり速くなると思う」

 なお、昨年の大事故から生還したフルーシュは、今回のマカオGPにもHWAからエントリーしている。そして14日午後には予選1回目が行われ、HWAのジェイク・ヒューズが暫定トップタイムを記録した。日本勢唯一のエントリーとなっている角田裕毅(ハイテック)はクラッシュによりノータイムに終わった。

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