フォーミュラE初代CEOアガグ、メルセデスの撤退に「理解できない」
フォーミュラEの共同創設者であるアレハンドロ・アガグは、メルセデスがFEから撤退するのは理解できないと語った。
写真:: Andreas Beil
メルセデスは、2021-2022年シーズン限りでフォーミュラEから撤退することを、2020-2021年シーズン最終戦直前に発表した。フォーミュラEの共同創設者であり、初代CEOのアレハンドロ・アガグは、この決定について理解できないと語った。
メルセデスは2019-2020年シーズンからフォーミュラEに参戦。そして2シーズン目で、いきなりダブルタイトルを獲得する快挙を成し遂げた。
しかしそのタイトル決定直前、メルセデスは2021-2022シーズンを最後に、同シリーズからの撤退を表明。わずか3シーズンのみで、電動フォーミュラカーの”世界選手権”から離れることになった。
メルセデスは340億ポンド(約5.2兆円)の投資を行ない、2030年までに販売する新型車種を全て電動車に変更する予定。それを考えれば、技術開発という点でも、PRという点でも、フォーミュラEはうってつけのシリーズのように見える。しかしこの決定を下したことについて、アガグ元CEOは、「単に困惑するモノ」だと語った。
「私としては、彼らの決定を理解することはできない。その決定は、単に私を困惑させた」
アガグ元CEOはそう語った。
「彼らは今後ますます、電気自動車を販売する予定だ。彼らは2030年までに、イギリスで内燃機関を持つ自動車の販売を止める予定なのだからね」
メルセデスは公式発表の中で、フォーミュラEの活動を終了することで、F1に「モータースポーツ活動の全てを集中する」と主張。その理由についてメルセデスは、F1は「開発、持続可能性の証明、将来のパフォーマンス・テクノロジーの測定において、最速の実験室」であると説明した。
アガグはこれについて、メルセデスは内燃エンジンを使うレースでの「別れのダンス」をするつもりなのだろうと語った。
「内燃機関を使うレースに戻ることで、彼らは少しばかり『別れのダンス』を楽しむつもりなのだろう」
そうアガグ元CEOは続けた。
「彼らはあと数年間、燃料を燃焼するレースを楽しみたいと思っているはずだ。2030年にはおそらく、電動レースに戻ってくるだろう。おそらくその前に、エンジンのレースをしたかったのだろう。その決定は理解はできないが、問題ではない」
フォーミュラEを去るのは、メルセデスだけではない。同じドイツの自動車メーカーであるBMWとアウディは、メルセデスよりも早い2020-2021年シーズン限りで、フォーミュラEから撤退した。
しかしアガグ元CEOは、今後さらに多くの自動車メーカーが参入してくるはずだと主張する。
「他のメーカーが、まもなく参戦する予定だ」
「しかし我々には、素晴らしい独立系のチームがいくつも存在する。そういう独立系チームだけで進んでいく準備をする必要がある。フォーミュラEは、素晴らしい形になっている」
なおメルセデスは撤退するものの、チームの存続を目指して、同社モータースポーツ部門CEOであるトト・ウルフと、チーム代表のイアン・ジェームズが、売却先を探すために奔走しているという。この結果については、今後数週間以内に発表されると見られる。
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