フォーミュラE、エネルギー切れ続出の前戦を踏まえセーフティカー時のルールを微調整

FIAは、バレンシアePrixで最終ラップでのバッテリー切れによるリタイアや失格が相次いだことを受け、フォーミュラEのレギュレーションをアップデートした。

フォーミュラE、エネルギー切れ続出の前戦を踏まえセーフティカー時のルールを微調整

 FIAは、フォーミュラEバレンシアePrixで批判を浴びた大量リタイアや失格が再び起こらないよう、レギュレーションをアップデートした。

 フォーミュラEは第5・第6戦バレンシアePrixとして常設サーキットのリカルド・トルモ・サーキットでレースを行なったが、第5戦はセーフティカー(SC)が5度導入される荒れた展開となり、最終的に5台が使用可能エネルギー量を超過して失格、さらに3台がコース上で停止するという前代未聞の事態となり、物議を醸した。

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 これは、SC先導やフルコースイエローでの走行1分ごとに1kWhのエネルギーを、最大使用量52kWhから差し引いていくというレギュレーションの影響を受けたためだ。この規定は2019年6月の世界モータースポーツ評議会で承認されている。

 しかしフォーミュラEの競技規則37.9条には、レースディレクターには「必要と判断した場合、このエネルギー減算を取り消す裁量権」が認められている。

 第5戦では、レースディレクターはその裁量権を行使しなかった。5度目のSCが残り2周のところで解除されエネルギーが差し引かれた結果、各車の残りエネルギーはわずか数%。常設サーキットであるリカルド・トルモには市街地サーキットのようなハードブレーキングゾーンがなく、ドライバーたちはうまくエネルギーを回生できなかったのだ。

 なお、バレンシアでの第6戦もレース終盤にSCが出動。優勝したジェイク・デニス(BMW)がペースをコントロールして、レース残り時間がゼロになってからコントロールラインを通過していなければ、同じ様にリタイアが続出していたと見られる。

 こうした事態を受けてFIAは、45分プラス1周で争われるフォーミュラEのレースのうち、レース時間が40分を越えて以降はエネルギーの減算が行なわれないという修正案を導入した。

 FIAの声明には、次のように記されている。

「バレンシアのレース1で起こったことを受けて、FIAとプロモーターは同じようなシナリオが再び起こることを望んでいない」

「このことを念頭に置き、エネルギー消費に関する計算ミスのリスクを防ぐため、レース時間40分を超えてSCが終了した場合には、エネルギー削減を適用しないことを決定した」

「これにより、エネルギーマネジメントが重要な要素であるフォーミュラEの精神を損なうことなく、各チームに余裕を与えることができる」

 エネルギー量減算については、バレンシアePrix前日に行なわれたチームマネージャー・ミーティングの時点ですでに問題が提起されていたようだ。

 ローマePrixでニック・デ・フリーズ(メルセデス)とサム・バード(ジャガー)が接触。バードは残りのエネルギーレベルとレース距離に関するコミュニケーションミスがクラッシュの遠因になったと語っていたためだ。しかし結果として、バレンシアePrixのレースはそのまま実施されてしまった。

 新たな規定は、今週末に開催されるモナコePrixから適用される。これまで、モナコePrixはF1モナコGPで使われるコースをショートカットするレイアウトを採用していたが、今季からはF1とほぼ同じレイアウトでの開催となる予定だ。

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