大怪我から復活目指す山本尚貴、いざSFのコックピットへ。現役続行のため手術を決断し「レーシングカーに乗れる身体に戻りつつある」
昨年のスーパーGTで大怪我を負いながらも、復帰に向けてスーパーフォーミュラのテストに参加する山本尚貴。未だ不安が拭えない部分があるものの、順調に回復していると明かした。
2月21日から行なわれるスーパーフォーミュラの鈴鹿合同テストを前に、各チームの生の声を聞くことができる『メディアデー』が鈴鹿サーキットで実施された。その中には、昨年スーパーGTでの大事故によりシーズン終盤戦を欠場した山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)の姿もあった。
山本は昨年9月のスーパーGTのSUGO戦で他車との接触し大クラッシュ。大きなインパクトを受けたことから首に怪我を負い、「外傷性環軸椎亜脱臼」及び「中心性脊髄損傷」と診断されて入院生活を余儀なくされた。
しかし10月末に手術を受け、無事成功。今年1月にはマレーシアのセパンで行なわれたスーパーGTのオフシーズンテストでGT500車両をドライブするなどレーシングカーのコックピットに戻り、完全復活に向けた準備を進めている。
中心性脊髄損傷は、プロ野球の阪神タイガースに所属した赤星憲広の引退のきっかけとなった、選手生命のみならず、命にも危険が及ぶと言われるほどの怪我である。そのため復帰に向けては慎重に議論を進めたようだが、山本は「レースを続けるためには手術をした方がいい」と医師から勧められ、手術を決断したという。
「クラッシュして検査をしたタイミングで、『レースを続けるのなら手術をした方が良い、手術が嫌ならレースを諦めた方が良い』と言われました」
「自分としてはレースが続けたかったので、手術をするしかないなと思いました。そこは避けて通れませんでした。手術をしないでレースをなんとか続けるのではなく、手術をしてしっかり治して、また100%の身体に戻してレースに出たいという決断をしました」
「僕は35年間生きてきて、手術という手術をしたことがありませんでした。自分の身体にメスを入れることでどうなるか分からなかったので不安はありましたが、先生方も優秀な方々で、医療の体制も整っていたので、身を預けるしかないと思いました」
実際に手術を終えてその経過が良好だったため、山本はレース復帰に向けて準備を進めることができている訳だが、「自分が思ったよりも回復のスピードが遅いというか、大変だなとは感じています」と言う。ただ「『森永製菓 in トレーニングラボ』の方々やリハビリの先生たちが親身になってサポートしてくれているので、身体のコンディションは戻りつつあります」と報告した。
既にスーパーGTのGT500車両に乗っているとはいえ、それよりも速度域の高いスーパーフォーミュラは未知の領域。その点で山本は不安もあるという。さらに、チームと共に再び上位争いをするために良いマシン作りをしなければいけないという重圧も、同時に彼の肩にのしかかる。
しかしながら山本は、改めて「現状はレーシングカーに乗れる身体に戻りつつある」として、明るい表情でこう語った。
今季からメインスポンサーとなるポノスが手掛けるゲーム「にゃんこ大戦争」をすでにインストールしている山本が伊沢拓也監督にレクチャー
Photo by: Motorsport.com / Japan
「レースで勝てるクルマをチームの皆さんと作っていきたいと思います」
「今、現状はレーシングカーに乗れる身体に戻りつつあるのでその点では心配していないですし、みんなと一緒にレースができることを楽しみにしています」
今季はイゴール・オオムラ・フラガがチームのリザーブドライバーとして帯同するが、これは山本に不測の事態があった場合に備えて、という意味合いが強いようだ。会見では明るい表情が多く見られた山本だが、テストを終えて彼の口からどのようなコメントが聞かれるかも注目される。
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