F1新時代、オーバーテイクは”むしろ減る”可能性も? ラッセル「スリップストリームの効果がかなり低下」
メルセデスのジョージ・ラッセルは、2022年のF1マシンはスリップストリームの効果が減少しているため、オーバーテイクが難しくなる可能性があると語った。
2022年に新しいレギュレーションを導入したF1。バルセロナでのプレシーズンテストを終えたドライバーたちは、新しい空力パッケージにより、コーナーで前を走るクルマについていきやすくなったと報告している。
これは、マシンが生む乱気流の影響を減らし、接近戦を増やしてレースをより面白くするという新規則の狙い通りと言える。
しかしメルセデスのジョージ・ラッセルは、新しいF1マシンが持つ空力特性から、スリップストリームの効果が弱くなっているため、オーバーテイクが難しくなる可能性があると考えているようだ。
「追従性は向上していると思う」と、motorsport.comの質問にラッセルは答えた。
「でも、スリップストリームの効果はかなり低下していると思う」
「オーバーテイクするためには、ストレートでの速度差が必要だ。オーバーテイクのチャンスがあるのは、コーナーに向かうストレートエンドだけだからだ」
「より近い位置でついていけるけど、スリップストリームが効きにくくなっているのは確かだ。だからもう少し様子を見なければいけない」
「ランド(・ノリス/マクラーレン)のすぐ後ろを走ったんだけど、クルマ1~2台分後ろにいたのにストレートで追いつけなかった。だから少し気になるんだ。でもどうなるか見てみよう」
ノリスも、スリップストリームについてラッセルと同様の見解を持っているようだ。
「僕とジョージは完璧なデモンストレーションができたと思う」と彼は言う。
「彼が速いラップをしているときに抜かせたくなかったから、彼をねじ伏せて少し引き離したんだ! テストはそういうものなんだ」
「ジョージが言った通り、コーナーでの追従性は間違いなく向上している。燃料の量やタイヤの状態が常に違うので、具体的にどの程度なのかは分からない」
「それに2台、3台、4台、5台、6台のマシンが前にいるときは、またかなり違うかもしれない」
「でも、スリップストリームがどの程度効いてくるのか、そのあたりも気になるところだ。より近くを走ることはできるけど、その分スリップストリームの効きが悪くなってしまうので、プラスとマイナスがある」
「今のところ、どちらの効果が大きいかはわからないから、開幕戦まで様子を見るしかない」
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