女性ドライバーのカルデロン、F1マシンのドライブは”新しい一歩”と語る
ザウバーで開発/テストドライバーを務めるタチアナ・カルデロンは、F1マシンをドライブすることは”新たな一歩”であると語った。
写真:: Sutton Images
コロンビア出身の女性ドライバー、タチアナ・カルデロンは今シーズン、アルファロメオ・ザウバーにて開発/テストドライバーを務める。その彼女にF1マシンのドライブや下部カテゴリーでのレースについて尋ねた。
昨年ザウバーF1チームに開発ドライバーとして加入したカルデロンは、ザウバーがアルファロメオと提携した2018年もチームにとどまることを発表。今年の彼女の役割はテストドライバーにまで広がった。
彼女は最新のF1マシンではないものの、実際にマシンに乗って走行する予定であるという。なお女性ドライバーがマシンに乗り込むのは、2015年のイギリスGPで、当時ウイリアムズに所属していたスージー・ウルフがフリー走行1回目に参加して以来のこととなる。
motorsport.comでは、2回目のバルセロナ公式テストの際にカルデロンにインタビューを実施。その日は3月8日、国際女性デーでもあったが、彼女には今シーズンの目標やF1における独特な立ち位置について尋ねた。
今年はテストドライバーの役割も
上述のように今年からアルファロメオ・ザウバーと名前を変えたザウバーF1チームだが、チームにおけるカルデロンの役割には”テストドライバー”というものが新たに加わった。
「私は今年もシミュレーター作業を行います。そしてチームと共に移動をし、技術的な面でサポートをするつもりです。もちろん、F1マシンをテストするというのは新しい一歩です。そしてGP3でもチャンスを得る必要があります」
昨年に引き続き今年もGP3シリーズに出場するというカルデロンだが、昨年まで在籍したダムスを離脱し、今年はイェンツァー・モータースポーツへと移籍した。ザウバーのチーム代表を務めるフレデリック・バスールからは、GP3での活動に集中すべきだと話があったという。そのため彼女は、GP3のレースがある週末はザウバーには帯同しないと述べた。
「簡単なことではありませんが、私には昨年の経験がありますし、今年は自分の最優先事項が何なのか、とてもはっきりしています。フレッド(バスールの愛称)もそれを明確にしていますし、私たちは結果を出す必要があります。それゆえ、GP3のレースがある週末は私はチームに帯同しません」
「私は自分のプログラムにしっかりと集中しています。そして精神的にも、昨年の経験は大きな助けとなりました」
彼女は今年、テストドライバーとしてF1マシンをドライブすることになるが、それについては以下のように話した。
「もちろん、私は何年もこのことを夢みていました! あまりにも短い時間の間に様々なことが起きているので、全てのことを消化する時間はありませんでした。しかし可能な限りフィジカル的にもメンタル的にも準備をしていますし、もちろんGP3に集中しています。そしてチームが私に、結果を出すことができると証明できるチャンスを与えてくれるのを待っています」
GP3ではトップ5を目標に
カルデロンは、ウルフに続いてF1マシンに乗る女性ドライバーとして準備ができているようだが、今後の改善点として予選を挙げた。
「予選が改善点ですが、これについては毎年改善しています。GP3のような短いレースでは、予選は重要な要素なんです」
「予選を改善し、他のドライバーと接触しないポジションにつくためにも、もっと集中的に取り組まなければなりません。そうすればトラブルに巻き込まれることも減るでしょう」
「今年はこの2年間で示してきたものを全て発揮する年だと思います。(ポール・リカールでのテストでは)非常に良いスタートも切れましたが、あくまでテストです。マシンのことやチームメイトたちのこと、私たちにどれほどの競争力があるのか、まだたくさんのことを理解しなければなりません」
「目標は昨年の成績を上回り、表彰台を争ってトップ5で終えることです。達成できる目標だと思います。チームの居心地も良いですし、私たちは良い仕事ができると思います」
カルデロンは、”小さなステップ”を踏んで進んでくることができたと述べたが、それで十分なのか、それとも今年は目標を達成するために大きな飛躍が必要なのかと尋ねると、こう答えた。
「皆それぞれのペースで成長していきます。私の場合、おそらくF4では不十分です。次の段階へ向けて準備をするためにも、(同じカテゴリーに)もう少し留まる必要がある人もいるでしょう。もし毎年成長することができなければ、私は不安を感じるはずです」
カルデロンはコロンビア出身であるが、F1やインディカーで活躍を収めたファン・パブロ・モントーヤも同じくコロンビア出身であり、アドバイスを受ける間柄のようだ。最後に彼と連絡を取っているのかを尋ねた。
「私たちはオースティンで会いました。彼は仕事で来ていたのです。彼はいつでも非常にオープンで、私を助けてくれました。今では息子(セバスチャン)のことがあったり、レースプログラムなどで非常に忙しくしています」
「ですが私たちが会った時には、話をします。自分に物事を教えてくれる彼のような人物がいるということは、私の特権です」
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