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F1・ザ・ルーツ:中団で存在感放つアルピーヌ。前身チームはセナ、シューマッハーらレジェンドを輩出

2022年シーズンはコンストラクターズランキング4位に入るなど、F1の中団勢をリードする存在となっているアルピーヌ。そのルーツを紐解くと、かつてはトップチームとして“黄金時代”を築いたこともあった。

Fernando Alonso, Alpine A522

Mark Sutton / Motorsport Images

 2022年はフェルナンド・アロンソとエステバン・オコンを擁し、いわゆる“3強”に次ぐF1コンストラクターズランキング4位となったアルピーヌ。2021年にルノーから同グループのアルピーヌに改称したばかりの同チームは、中団勢をリードする存在となっており、将来のトップチーム入りを目論んでいるが、そのルーツを紐解くと実は前身チームではタイトル連覇の経験もある。

 アルピーヌF1チームの源流をたどっていくと、1981年のトールマンまで遡る。

Derek Warwick, Toleman Hart TG181

Derek Warwick, Toleman Hart TG181

Photo by: Sutton Images

 1981年のサンマリノGPから参戦を開始したトールマンは、参戦当初こそ予選通過もままならないようなチームだったが、1983年にはデレック・ワーウィックが4戦連続入賞を果たすなど着実に戦闘力を上げていた。そして翌1984年には、アイルトン・セナがデビューを果たすことになる。

 セナはデビュー直後から入賞を記録し、特に豪雨のモナコで優勝目前まで迫っての2位は今も語り草となっている。最終的に3度の表彰台を記録したセナは翌年からロータスに移籍した。

Ayrton Senna, Toleman TG184

Ayrton Senna, Toleman TG184

Photo by: Sutton Images

 セナ移籍と共に戦闘力を落としたトールマンだが、1985年からはティレルやアルファロメオのスポンサーを務めてきたアパレル企業のベネトンがスポンサーに。そしてベネトンはそのままチームを買収し、翌1986年から『ベネトン・フォーミュラ』として活動していくことになる。

 ベネトンは1年目からゲルハルト・ベルガーの手によって初優勝を記録すると(メキシコGP)、3度の王者であるネルソン・ピケが加入するなど、瞬く間に中団チームの中で存在感を放っていった。やがてマクラーレン、フェラーリ、ウイリアムズと共に“4強”の一角を担うようになったが、特にその流れを変えたのが1991年のミハエル・シューマッハー加入である。

 第11戦ベルギーGPでジョーダンから代役としてF1デビューを果たし、衝撃的な速さを見せたシューマッハー。そんな彼をベネトンが引き抜いたのだ。シューマッハーは1992年のベルギーGPで初優勝を飾るなど、ハイテク装備で無双するウイリアムズに一矢報いる活躍を見せていた。

 そしてハイテクデバイスの禁止、セナの事故死など激動のシーズンとなった1994年、シューマッハーはドライバーズタイトルを獲得。1995年はコンストラクターズタイトルとのダブルタイトルを獲得し、ベネトンは黄金期を迎えた。

 

Photo by: Motorsport Images

 しかし1996年にはシューマッハーがフェラーリに移籍し、有力スタッフの流出も相次いだことから、ベネトンは再び中団チームに逆戻り。エンジンサプライヤーのルノーが撤退し、カスタマーエンジンでの参戦になってからはさらに成績が落ちていたが、ルノーがベネトンを買収してコンストラクターとしてF1復帰を果たすこととなり、チームは息を吹き返す。

 2001年は『ベネトン・ルノー』、2002年からは『ルノー』として参戦。2003年にアロンソが加入すると、2005年、2006年には2年連続でダブルタイトルを獲得し、ベネトン時代以来2度目の黄金期となった。

 

Photo by: Rainer W. Schlegelmilch / Motorsport Images

 2007年以降はタイトル争いから遠ざかった。さらに2008年シンガポールGPでネルソン・ピケJr.に故意のクラッシュを指示した『クラッシュゲート』が明るみになったことで、長年チームを支えたフラビオ・ブリアトーレが離脱するなど、チーム体制にも揺らぎが生じることになった。ルノーは次第にチーム運営から手を引き、F1ワークス活動から一時撤退。チーム名も2011年から『ロータス・ルノーGP』となり、2012年には『ロータスF1チーム』となった。

 それでもロータスは2012年、2013年にキミ・ライコネンとロマン・グロージャンを擁して優勝候補の一角に。それぞれライコネンが1回優勝するのみにとどまったが、度々表彰台に登るなど高い戦闘力を発揮した。2014年からは再び低迷したが、2016年にルノーが再びチームを買収し、ルノーワークスチームは復活する運びとなった。

Kimi Raikkonen, Lotus F1 Team E20

Kimi Raikkonen, Lotus F1 Team E20

Photo by: Steve Etherington / Motorsport Images

 ワークス復帰初年度はシリーズ9位に終わったルノーだが、その後は激戦の中団グループに属してコンストラクターズ4〜5位のシーズンが続いた。アルピーヌと名を変えた2021年のハンガリーGPではエステバン・オコンが波乱のレースを制し、復帰後初の勝利を記録している。

 このように、トールマンを原点として約40年に渡って存続してきたこのチームは、その大半がルノーグループの参戦、撤退、復帰に大きく影響を受けてきたと言える。またセナ、シューマッハー、アロンソといった歴史に残るドライバーが若手ドライバーとして名を上げたのは、いずれもこのチームに所属していた時だったのだ。

■トールマン:1981年〜1985年
エンジン:ハート(1981年〜1985年)
主なドライバー:デレック・ワーウィック、ブライアン・ヘントン、テオ・ファビ、ブルーノ・ジャコメリ、アイルトン・セナ

■ベネトン(ベネトン・ルノー):1986年〜2001年
エンジン:BMW(1986年)→フォード・コスワース(1987年〜1989年)→フォード(1989年〜1994年)→ルノー(1995年〜1997年)→プレイライフ(1998年〜2000年)ルノー(2001年)
主なドライバー:テオ・ファビ、ゲルハルト・ベルガー、ティエリー・ブーツェン、アレッサンドロ・ナニーニ、ネルソン・ピケ、ミハエル・シューマッハー、ジョニー・ハーバート、ジャン・アレジ、ジャンカルロ・フィジケラ、アレクサンダー・ブルツ

■ルノー(ロータス・ルノー):2002年〜2011年
エンジン:ルノー(2002年〜2011年)
主なドライバー:ヤルノ・トゥルーリ、フェルナンド・アロンソ、ジャンカルロ・フィジケラ、ネルソン・ピケJr.

■ロータス:2012年〜2015年
エンジン:ルノー(2012年〜2014年)→メルセデス(2015年)
主なドライバー:キミ・ライコネン、ロマン・グロージャン、パストール・マルドナド

■ルノー:2016年〜2020年
エンジン:ルノー(2016年〜2020年)
主なドライバー:ニコ・ヒュルケンベルグ、カルロス・サインツJr.、ダニエル・リカルド

■アルピーヌ:2021年〜
エンジン:ルノー(2021年〜)
主なドライバー:フェルナンド・アロンソ、エステバン・オコン

 
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