F1 マイアミGP

F1の問題解決にはPUのハードウェア変更が必要? マクラーレン代表「実現は早くても2028年だろう」

スケジュール的に、2027年にPUのハードウェア変更を行なうことはほぼ不可能だが、マクラーレンはF1の改善には依然として必要だと主張している。

Filip Cleeren

Filip Cleeren

公開日時: 2026/05/07 23:51

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Lando Norris, McLaren

 マクラーレンF1のチーム代表であるアンドレア・ステラは、パワーユニット(PU)のレギュレーションにはさらなる変更が必要だと考えているが、そのスケジュールを考えると、ハードウェアの変更は来年ではなく2028年までずれ込むだろうと述べている。

 F1は先日、2026年の開幕3戦で見られた新レギュレーションの懸念点に対処するべく、調整が行なわれた。ルール調整後最初のレースとなったマイアミGPでは、わずかな改善が見られたが、エネルギーマネジメントにおける変更が実際にどのような影響を与えるかは、もっとエネルギー消費の激しいサーキットへと向かうまで判断がつかない。

 必要に応じてさらなる調整を行なう可能性は否定されないものの、より大幅な改善には、PUのハードウェア自体に変更を加える必要があると考えられている。

 例えば、燃料流量を増やして内燃機関(エンジン)からより多くの馬力を引き出し、電気モーターへの依存度を下げる、あるいはバッテリー容量を増やしてエネルギー切れを遅らせるといった方法が考えられる。影響の少ない対策としては、コーナリング速度を下げればエネルギー消費量が少なくなるため、FIAがダウンフォースレベルをわずかに下げるという方法もあるだろう。

 しかし、F1関係者が関連するPUのガバナンス構造を通じて合意に達したとしても、燃料流量の増加は現在のエンジンの設計要件を満たしていないため、PUの構造変更が2027年に実施される可能性は極めて低いと思われる。燃料流量の増加は燃料タンクやシャシーにも影響を及ぼすが、すでに多くのチームが来シーズンも現在のシャシーを使い続ける計画を立てている。 

 メルセデスのカスタマーPUを使用しているマクラーレンのステラ代表は 、現在のレギュレーションを修正するには燃料流量の増加と、より大型のバッテリーへの移行が必要だと述べているが、2027年までに実現するのは難しいだろうと認めている。

「F1全体のレベルアップのためには、PUのハードウェア調整が必要だと個人的には考えている」

 そうステラはmotorsport.comに語った。

「現実的には、エンジンの出力を向上させるためには、燃料流量を調整する必要があるだろう。実際に使う電力以上のエネルギーを回生する必要も出てくると思う。というのも、現在は回生している時間よりも、電力をデプロイ(使用)している時間の方がはるかに長いからだ。これは、今よりも大きな出力で回生できるようにすることでバランスを取れるはずだ。350kWから400kWにできるのか、450kWにできるのか。そして、その次にはより大きなバッテリーが必要になると思う」

「PUマニュファクチャラーの観点からすると、これは2027年に向けては難しい問題だと思う。というのも、バッテリーの容量や燃料流量の増加への対応などは通常、2027年シーズンに向けて準備できる期間よりも長いリードタイムが必要となるからだ」

Andrea Stella, McLaren

Andrea Stella, McLaren

Photo by: Ryan Pierse / Getty Images

 ステラ代表は、F1関係者たちが夏休み前までに議論をまとめ、マニュファクチャラー側が2028年シーズンに向けて実際に開発へ移れるだけの時間を確保することを望んでいる。

「2028年に間に合わせるためには、この議論を夏休み前には決着させる必要があると思う」と彼は語った。

「F1コミュニティとして、現行のPUをどう最大限活用するかについては継続的に改善へ取り組んできたし、良い仕事をしてきたと思う。ただ、このレギュレーションからはまださらに引き出せるものがあると思っている。しかし、それにはハードウェア面での調整が必要になるだろう」

 一方、メルセデスのトト・ウルフ代表は、ショー向上のための小規模な調整には反対しないとしつつも、現時点のF1はすでに良い状態にあると主張した。

「短期的にエンジンレギュレーションを変えようと言う人は、その時点でのF1の評価の仕方を見直すべきだ」

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Toto Wolff, Mercedes

Toto Wolff, Mercedes

Photo by: Sam Bagnall / Sutton Images via Getty Images

 2027年の技術レギュレーションについて、チーム側はいつまでに内容を把握する必要があるのかと尋ねられた際、アルピーヌ代表のスティーブ・ニールセンはこう答えた。

「今すぐだよ……。燃料流量を増やすということは、燃料タンクを大きくする必要があるということだし、それはシャシーが変わるということを意味する。しかも、予算上限がある中では、すべてのチームが来年に向けて新しいシャシーを開発する計画を立てているわけではない。最もパフォーマンスが向上する部分に資金を投入するからだ」

「必ずしも新しいシャシーが最高のパフォーマンスを発揮するとは限らない。しかし、燃料タンクが10リットルか20リットル余分に入れるほど大きくない場合は、そうせざるを得ないし、それを知っておく必要がある。ごく単純なことだ」

「ここ数週間で多くのレギュレーション変更があった。少し落ち着いてくれることを願っているよ。もし来季に向けて、今後数ヵ月の間に大きな変更が加えられるようになれば、我々の対応能力は限界に達するだろう」

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