ウイリアムズ、F1チームの売却を検討。メインスポンサーとの契約も終了へ
ウイリアムズは、将来を確保することを目的とした新たな戦略の一環として、F1チームの株式を一部、または全て売却することを検討しているようだ。
新型コロナウイルスのパンデミックによって引き起こされた財政的な危機を受けて、ウイリアムズは5月29日(金)に、F1チームの売却も選択肢のひとつとして、関心のある買い手を探すプロセスを開始したと認めた。
ウイリアムズ・グランプリ・ホールディングス(WGPH)は、声明で次のように述べた。
「WGPH理事会は、当社が利用できる様々な戦略的オプションを全面的に見直している。検討しているオプションとして、新たな資本の調達、WGPHの少数株主持分の売却、または会社全体の売却を含む、WGPHの多数株主持分の売却がある」
「最適な結果を求めて、決定はまだ下されていないが、関係者との議論を容易にするために、”正式な売却プロセス”の開始を発表する」
ウイリアムズは、選択肢の検討を助け、投資や買収に興味を持つ可能性のある関係者を見つけるために、共同の財務アドバイザーを任命した。買収についてはまだ話し合いが行なわれていないものの、投資機会についてはすでに協議があったという。
「当社はこの発表の時点でいかなるアプローチも受けておらず、当社への潜在的な投資に関して、少数の関係者との予備的協議中であることを確認している」
「投資の申し出が行なわれているかどうか、または申し出が行なわれる条件については確実ではない。WGPH理事会は、いつでもプロセスを変更または終了する権利を留保している。そうする場合は適宜発表する」
チームの戦略的レビューに関する発表は、ウイリアムズグループの2019年度財務指標が明らかとなったために行なわれた。前年は1290万ポンド(約17億300万円)の利益を出していたウイリアムズだが、2019年度は1300万ポンド(約17億1600万円)の損失を計上している。
グループの収入は2018年の1億7650万ポンド(約233億円)から2019年には1億6020万ポンド(約211億円)に減少。F1の収入も1億3070万ポンド(約173億円)から9540万ポンド(約126億円)に減少し、1600万ポンド(約21億円)の利益から1010万ポンド(約13億円)の損失へと転じている。
ウイリアムズ、ROKiTとの契約を終了
CEOのマイク・オドリスコルは、収入の減少は、競争力が低迷していることにより、商業権収入が減少したことにより大きな影響を受けたと語った。またオドリスコルは、チームとROKiTのタイトルスポンサー契約も終了したことを明かした。
チームもツイッターで、ROKiTとの契約が終了したことを明かしている。
「2019年の決算は、F1での競争力が、最近低下していることを反映している。そしてその結果として、商業権の収入も減少した」
オドリスコルはそう語った。
「2020年のF1シーズンは、新型コロナウイルスの影響によって中断されており、今年の商業権収入にも影響を与える」
「またチームは、タイトルパートナーであるROKiT、および主要なスポンサーであるROKドリンクとの関係を終了する通知を出した。他の多くのビジネスと同様、我々は多くのスタッフの長期的な一時帰休期間を含む、ビジネスへの影響を和らげるための広範囲の行動を取った」
「この世界的な危機が後退した時、ウイリアムズ・レーシングの全員が新しいシーズンが始まるのを楽しみにしている」
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