復帰の松下信治、シューマッハー2世……2019年FIA F2注目ドライバーを紹介
FIA F2の2019年シーズンが3月29日(金)、バーレーン・インターナショナルサーキットで開幕する。今回は出場選手の中から編集部が注目するドライバーをピックアップし、紹介する。
昨年、ジョージ・ラッセル(現ウイリアムズ)、ランド・ノリス(現マクラーレン)、アレクサンダー・アルボン(現トロロッソ)と、実に3人ものドライバーをF1に送り込んだFIA F2。今年も期待のステップアップ組や、再起をかける復帰組など、楽しみなラインナップが揃った。今回は開幕ラウンドに先駆けて、全10チーム20台の中からmotorsport.com日本版の編集部がピックアップした5名を紹介する。
ニック・デ・フリーズ(ARTグランプリ)
F2で3年目のシーズンを迎えるデ・フリーズは今年、ルイス・ハミルトン(現メルセデス)ら多くのF1ドライバーを輩出してきた名門、ARTに移籍。計6日間行われたプレシーズンテストでは4日間にトップタイムを記録するなど、タイトル最有力候補の呼び声も高い。マクラーレンの育成ドライバーであるデ・フリーズは昨年、プレマで3勝を挙げランキング4位となったが、1勝に終わりながらも堅実な走りでランキング2位となった、同じくマクラーレン育成のランド・ノリスに先を越される格好となってしまった。今年はその悔しさをタイトル獲得という形で晴らし、F1ドライバーの座をたぐり寄せたい。
ミック・シューマッハー(プレマ・レーシング)
今年のF2ルーキー勢の中で断トツの注目度なのが、7度のF1ワールドチャンピオン、ミハエル・シューマッハーを父に持つミック・シューマッハーだ。昨年はユーロF3に参戦し、後半戦で突如覚醒。破竹の5連勝を含む8勝を挙げ、チャンピオンに輝いた。F2プレシーズンテストでもトップタイムを叩き出すなど、“最速のDNA”を存分に見せつけており、タイトル争いに絡んでくる可能性も十分あると言える。
松下信治(カーリン)
日本勢唯一の参戦となるのが、2年ぶりの復帰となる松下だ。松下はGP2時代の2015年から3年間、ARTから参戦した。これまでのチームメイト(ストフェル・バンドーン、セルゲイ・シロトキン、アレクサンダー・アルボン)が皆F1へと昇格する中、自らはランキング6位が最高成績と、F1への昇格を果たせないまま、昨年は日本のスーパーフォーミュラに参戦した。しかし、F1の夢を諦めなかった松下は、自らスポンサーを調達し、ホンダを説得。その甲斐あって、昨年チームタイトルを獲得した名門カーリンのシートを手に入れた。松下がF1参戦に必要なスーパーライセンスポイントを満たすにはランキング4位以上が条件であり、シーズンを通して表彰台、そして優勝を争う速さが求められる。
ジュリアーノ・アレジ(トライデント)
シューマッハーと並んで注目されている“2世ルーキー”がアレジだ。フェラーリなどで活躍した元F1ドライバーのジャン・アレジを父に持つ彼は、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)の一員で、同じくFDAのシューマッハーが目下のライバルということになる。なお、昨年GP3を戦ったトライデントから参戦する。
タチアナ・カルデロン(BWTアーデン)
F2唯一の女性ドライバーとしてF1の舞台を目指しているのが、コロンビア人のタチアナ・カルデロンだ。彼女は昨年まで3年間GP3に参戦。昨年の終盤にはコンスタントに入賞を重ねるようになり、見事F2へのステップアップを果たした。参戦するBWTアーデンは、昨年福住仁嶺が苦しいシーズンを送ったチーム。今年のプレシーズンテストでもカルデロンはタイムシートの最下段に名を連ねることが多く、苦戦が予想される。
なお、FIA F2開幕ラウンドは、3月29日(金)からバーレーン・インターナショナルサーキットで、F1バーレーンGPのサポートレースとして行われる。
2019 FIA F2 ドライバーラインアップ
チーム | ドライバー |
ARTグランプリ |
ニキータ・マゼピン ニック・デ・フリーズ |
プレマ・レーシング |
ミック・シューマッハー ショーン・ゲラエル |
カーリン |
松下信治 ルイ・デレトラ |
ユニ-ヴィルトゥオーシ |
周冠宇 ルカ・ギオット |
トライデント |
ジュリアーノ・アレジ ラルフ・ボシュング |
DAMS |
ニコラス・ラティフィ セルジオ・セッテ・カマラ |
ザウバー/チャロウズ | カラム・アイロット ファン-マヌエル・コレア |
カンポス |
ジャック・エイトケン ドリアン・ボコラチー |
BWTアーデン |
アンソニー・ユベール タチアナ・カルデロン |
MPモータースポーツ |
ジョーダン・キング マハーヴィーラ・ラフナサン |
Be part of Motorsport community
Join the conversation記事をシェアもしくは保存
Top Comments
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。