レースレポート

エバンスがアタックモードを活かして独走優勝。周回数を”調節”する余裕も|フォーミュラE第4戦ローマePrix

フォーミュラE第4戦ローマePrixの決勝は、ジャガーTCSレーシングのミッチ・エバンスが優勝した。

Mitch Evans, Jaguar Racing, Jaguar I-TYPE 5

 フォーミュラE第4戦ローマePrixの決勝レースが行なわれ、ジャガーTCSレーシングのミッチ・エバンスが見事なレースで優勝を果たした。

 ローマの中心部から近いところを駆け抜けるローマePrix。路面にはところどころ大きなバンプがあり、予選では挙動を乱すマシンも見られた。

 ダブルヘッダーの1戦目にあたる第4戦の決勝は、4分間のアタックモード2回の使用が義務付けられている。アタックモードの起動は、マルコーニ広場のオベリスクを囲むようなレイアウトのターン15アウト側に設けられている。

 ポールポジションはストフェル・バンドーン(メルセデス)。開幕戦以来のポールシッターだ。2番手にはロビン・フラインス(エンヴィジョン・レーシング)が並んだ。これがホームレースとなる元F1ドライバー、アントニオ・ジョビナッツィ(ドラゴン・レーシング)は21番手からのスタートだ。

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 45分プラス1周のレースがスタートすると、上位陣はクリーンな蹴り出しを見せ、バンドーンがトップをキープした。しかしターン7で多重クラッシュが発生。どうやらオリバー・ローランド(マヒンドラ)が他車に押される形でクラッシュ。コースを半分塞いでしまい、そこに日産・e.ダムスの2台、NIO 333の2台が引っかかってしまった。

 ローランドは緊急ピットイン。マキシミリアン・ギュンター(日産・e.ダムス)はマシンにダメージがあったか、ターン9で曲がりきれずバリアに突き刺さってしまった。

 これによりフルコースイエローの後、セーフティカー(SC)が出動。残り時間34分ごろにレース再開となった。リスタートでうまく加速したフラインスはバンドーンに迫るが、オーバーテイクを仕掛けるには至らなかった。

 最初にアタックモードに入ったのは、13番手を走るニック・キャシディ(エンヴィジョン・レーシング)。これを見て、レース残り30分頃にさらに数台がアタックモードに入った。

 一方、フラインスはバンドーンのスキを突くかのようにインに飛び込み、トップを奪取。たまらず、バンドーンがアタックモードを起動すると、3番手につけるチームメイトのニック・デ・フリーズも続いた。これで、上位の中ではいち早くアタックモードを使っていたアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(DSテチータ)が2番手に上がった。

 後ろとのギャップが開いたフラインスは、トップをキープしたままアタックモードに入ることができた。トップに立つことができなかったダ・コスタは、アタックモードが早めに切れると為す術もなくメルセデス勢に抜かれ、チームメイトのジャン-エリック・ベルニュにも先行を許し、5番手まで後退した。

 リードを広げつつあったフラインスは、先んじて2度目のアタックモードを起動。バンドーンに一時トップを譲ったが、すぐに抜き返してみせた。しかし翌周にアタックモードを起動したバンドーンも、負けじと素晴らしいペースで追い上げた。

 バンドーンはアタックモードが切れたフラインスを追い回すと、アタックモード1分以上を残して鮮やかにオーバーテイクし、首位を奪還した。一方、3番手を走っていたデ・フリーズはアタックモードを起動するタイミングを逸し、集団にのみ込まれる形でポジションを落としてしまった。

 バンドーンが優勝に向けて盤石の態勢を築いたようにも思われたが、フラインスにオーバーテイクを許すと、さらに3番手集団をかきわけてきたエバンスが急接近。エバンスの勢いは凄まじく、2台を相次いで攻略したエバンスが一気に首位に躍り出た。

 1分30秒残っていたアタックモードを活用し、エバンスは2.6秒のリードを築く。さらには、9番手スタートだったジェイク・デニス(アンドレッティ)も他車よりも遅いタイミングで使ったアタックモードを活かし、2番手まで浮上。ただデニスは他車との接触で5秒のタイム加算ペナルティを抱えている状態だ。

 デニスはアタックモードが切れると、ペースが上がらず。バッテリーのマネジメントをしているのか、ズルズルとポジションを落としていき、ファンブーストを使ってフラインスを交わしたバンドーンが2番手、フラインスが3番手に戻った。

 SC走行の長さに応じてレース時間が延長されるフォーミュラE。今回の”アディショナルタイム”は5分15秒と長く、終盤は各車バッテリーをマネジメントしながらのレースとなった。

 エバンスは8秒以上のリードを築いて一人旅。2番手バンドーンを先頭に、5台ほどが接近戦を繰り広げた。ラスト2周でこの集団のトップに立ったのがフラインス。一時はベルニュに抜かれ4番手に落ちたが、バンドーンまで抜き返すと差を広げ、2位を盤石なものとした。

 首位のエバンスは、あえてペースを落として周回数を調整。残り時間がゼロになってからコントロールラインを横切る余裕を見せ、悠々トップチェッカーを受けた。アタックモードをうまく活かして、予選9番手から見事に追い上げての勝利だった。

 2位はフラインス、3位はポールポジションからまたも勝利に届かなかったバンドーンとなった。

 
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順位 ドライバー チーム 周回数 タイム 前車との差 平均速度 ポイント
1 New Zealand ミッチ エバンス United Kingdom ジャガー・レーシング 27 51'59.632       25
2 Netherlands ロビン フラインス United Kingdom ヴァージン・レーシング 27 52'05.335 5.703 5.703   18
3 Belgium ストフェル バンドーン Germany メルセデス 27 52'06.598 6.966 1.263   18
4 France ジャン-エリック ベルニュ France テチータ 27 52'07.185 7.553 0.587   12
5 United Kingdom サム バード United Kingdom ジャガー・レーシング 27 52'07.509 7.877 0.324   10
6 Portugal アントニオ フェリックス・ダ・コスタ France テチータ 27 52'08.603 8.971 1.094   8
7 Switzerland エドアルド モルタラ Monaco ヴェンチュリ 27 52'12.988 13.356 4.385   6
8 Germany パスカル ウェーレイン Germany ポルシェ・チーム 27 52'13.848 14.216 0.860   4
9 New Zealand ニック キャシディ United Kingdom ヴァージン・レーシング 27 52'14.175 14.543 0.327   3
10 Germany アンドレ ロッテラー Germany ポルシェ・チーム 27 52'18.971 19.339 4.796   1

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