冷静な準備と気合のオーバーテイク。雨の開幕戦で勝利の太田格之進「今年は4勝、 5勝と積み重ねていきたい」
ウエットコンディションでトリッキーなレースとなったスーパーフォーミュラ開幕戦もてぎ。勝利した太田格之進がレースを振り返った。
Kakunoshin Ohta, Dandelion Racing
写真:: Masahide Kamio
モビリティリゾートもてぎで開催されたスーパーフォーミュラ開幕戦。雨により波乱の展開となったが、優勝したのは数少ないチャンスをモノにした太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)だった。
昨シーズンは最終戦までタイトル争いを演じた太田だが、最終的にタイトルには手が届かずランキング3位。その精神的なダメージは大きく、精神的になかなかスイッチが入り切らない中で開幕戦を迎えていたという。
「昨年本当に悔しい思いをして、燃え尽き症候群じゃないですけど、またイチから今年戦うということに対して、メンタル的にこの開幕戦にバシッと合わせるっていうのが例年以上に難しかったです」
そう太田はレース後の記者会見で語った。
「それでもやっぱり、週末が近づいてくると勝手に、スーパーフォーミュラならではのヒリヒリしたこの感覚っていうのがだんだん戻ってきて、今年もこのシリーズで戦えるのがどんどん楽しみになってきてきました。実際フリー走行、予選と走って、やっと戻ってきたなという感じです」
予選では、惜しくもポールポジションを逃したものの、2番グリッドを獲得した太田。ポールシッターはディフェンディングチャンピオンの岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)だった。
しかしレース直前、予報よりも強く雨が降り始めたことで、セーフティカー(SC)先導でスタートを切った後3周したところで赤旗が掲示された。
雨が弱まったことでSC下で走行が再開され、レース時間残り16分で一度リスタートに。だがすぐにクラッシュが発生し、再びSC走行となった。
太田が勝負を仕掛けたのは、20周目(残り6分)のリスタート。岩佐にぴたりと張り付いた太田は、ターン1で岩佐に並びかけ、見事にオーバーテイクを決めてみせた。
太田は冷静に準備を整え、リスタート後の混乱も踏まえて勝負に出るタイミングを見極めていたという。
「本当にいつ再開になるか全然わからない状況だったんで、とにかく準備できることをしていました。トリッキーなコンディションだったので気が全く抜けなかったです」
「ただ僕としては、雨量がある程度あったので、後ろの方では多分何かしら混乱が起きるんじゃないかなっていうことを予想していました。仕掛けることは決めていたので、チャンスはコースの前半部分、いっても5コーナーまでかなと思っていました」
「そこに向けてはタイヤのウォームアップだとか、ブレーキのウォームアップだとか、セーフティーカー中に色んな準備が必要でした。あとは(ウエットコンディションで)全開で走れるシチュエーションがほぼなかった中で、最適なブレーキングポイントを一瞬で見つけるって本当に難しいんですけど、ちょっとギャンブルチックなというか、もう歯を食いしばっていくしかないようなシチュエーションを、何とか自分なりに気合でいけたなと思っています」
そう優勝を決定づけたオーバーテイクについて語った太田。SC走行中から岩佐に近づいていた理由について聞かれると、ジョークを交えながら次のように語った。
「皆さんに楽しんでいただこうかなと思っただけなんですけど(笑)。僕も気合入ってましたし、多分これ中継で言われてるんだろうなって思いながらモニター見てました」
「あまり意味はないというか、頑張ってウォームアップしていました。でも岩佐選手のホイールスピンの感じとかをなんとなく見たいっていうのはあって。ウォームアップに苦戦しているように感じた部分がありました。近くを走ったから、それが分かったっていうのはあったので。SC明けの最終コーナーの立ち上がりはチャンスになるので、OT(オーバーテイクシステム)をそこで使っていくことを戦略として考えたという感じでしたね」
まずは幸先の良い滑り出しを見せた太田。今季の目標を聞かれると、力強くチャンピオンを目指すと宣言した。
「チャンピオンしかないです。もちろん一番のライバルは岩佐選手になると思いますけれども、昨年以上のパフォーマンスをしっかりと出して、昨年は3勝しているんで今年は4勝、 5勝と積み重ねていければいいなと思っています」
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