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ハミルトンはシューマッハーを超えたのか(4):関係者が語る“ルイスの凄さ”

ルイス・ハミルトン、ミハエル・シューマッハーというふたりの天才F1ドライバーのキャリアを紐解く特集の第4回。最終回となる今回は、関係者のコメントからハミルトンの凄さを探っていく。

Pole sitter Lewis Hamilton, Mercedes-AMG F1 celebrates in parc ferme with James Allison, Mercedes AM

Pole sitter Lewis Hamilton, Mercedes-AMG F1 celebrates in parc ferme with James Allison, Mercedes AM

Sutton Images

 メルセデスと共に2010年代中盤〜後半のF1を席巻したルイス・ハミルトンは、今や不滅と言われていたミハエル・シューマッハーの優勝記録、タイトル獲得回数記録に追いつこうとしている。彼の強さはどこにあるのか? 関係者たちが語った。 

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 2007年のデビュー時から所属したマクラーレンを離れ、2013年からメルセデスへと移籍することを決めたハミルトン。同郷の先輩F1ドライバーであるデーモン・ヒルは、偉大なドライバーは自分を適切な場所に置く“ゲーム”の仕方を知っていると語り、ハミルトンは正しい選択をしたと語った。

 ヒルはさらに、自らが感じたハミルトンの“強さの秘訣”についても語った。

「最高のドライバーは、チームに加入する時こう言うだろう。『OK、もちろん加入するけど、僕にとってベストな条件にしてほしい』とね。ルイスが望んだのは、プロモーション活動が減り、自分自身が外に出ていろんなことをする時間が増えることだった」

「正直、彼は少しだけ上の空に見えることもあった。時差ボケが酷かったのかもしれない。そして『あれ、ルイスはどこに行った?』と思うレースもいくつかあった。彼はこれが真実だと認めないといけない。彼は時々“行方不明”になったということ、そしてそれが彼の私生活のスタイルに関係しているということをね」

「でも、彼がやってきたことを今になって改めて振り返ると、彼はF1ドライバーとしての厳しい経験に対処するために、レース以外の部分からも幸せや満足感を得ていたんだと言える」

「彼はレース以外のことをすることで、自分自身からプレッシャーを取り除き、そして気持ちを切り替えてマシンに乗り込み、レースに勝つんだ。それが彼の賢さだ。自分自身を理解して良いコンディションを保つことはスポーツマンの仕事のひとつであり、ルイスはそれをしたまでだ」

 6シーズンで通算21勝を挙げたマクラーレンを離れたハミルトンだったが、彼は2013年のメルセデス加入後に黄金時代を築き、その勝利数を84まで伸ばした(2019年シーズン終了時点)。不滅の記録になると思われたシューマッハーの通算91勝が目前に迫っており、シューマッハーのタイトル獲得記録(7回)にもあとひとつと迫っている。

 2014年にF1が“ハイブリッド時代”に突入して以来、ハミルトンは6シーズンで5度のドライバーズタイトルを手にしている。唯一チャンピオンを逃したのは2016年で、ハミルトンは何度かスタートに苦戦したことと、マレーシアGPでトラブルに見舞われたことが響き、チームメイトのニコ・ロズベルグに敗れた。2017年と2018年は、高いマシンポテンシャルを持っていたフェラーリのセバスチャン・ベッテルに対して抜群の安定感を見せつけ、最終的に彼の自滅を誘った。

 何がハミルトンをそこまで強くさせたのか? 彼のことをよく知るメルセデスの面々が、その質問に答えた。

■シューマッハー、アロンソ、ハミルトン、ベッテルの中で「最も速いのはハミルトン」

Race winner Lewis Hamilton, Mercedes AMG F1 W10 with a flag

Race winner Lewis Hamilton, Mercedes AMG F1 W10 with a flag

Photo by: JEP / Motorsport Images

 まず、チーム代表であるトト・ウルフは、自身の考えを次のように述べた。

「第一に彼はとてつもなく速い。そして彼の才能と常に自分を改善しようとする精神が、世代の中で彼を際立たせている」

 パワーユニット部門の責任者であるアンディ・コーウェルはさらに詳細に語ってくれた。

「彼の直感的なフィーリングだ。例えば、どこでグリップするのか、何が良い動きで、何がクレイジーな動きなのかといったところだ。そして彼のスポーツマンシップ、自己分析力、誰に対してもフレンドリーでありながら批判も辞さない姿勢、そして継続的に改善を求めてくるところは、チーム全体に良い影響を与えている」

 テクニカルディレクターのジェームス・アリソンは、シューマッハー、ハミルトン、ベッテル、フェルナンド・アロンソなど、21世紀のF1を代表する多くのドライバーと共に仕事をしてきた。彼は2018年に、上記の4人の中でハミルトンが「最も速い」として、次のように語っていた。

「マイケル(シューマッハー)はチャンピオンの獲得回数が最も多く、現時点での記録保持者だ。しかし、彼ら4人がひとつの“スーパーチーム”で戦うならば……あくまで個人的な考えに過ぎないが、最終的にタイトルを獲るのはルイスだと思う」

 史上最高のF1ドライバーを巡る議論には、必ず個人の主観がつきまとう。ただひとつ言えるのは、2020年シーズンを終えた時に、ハミルトンがその議論において一番に名前が挙がる存在になっている可能性があるということだ。

 ハミルトンは2019年にアメリカのオースティンで6度目のタイトルを決めた後、次のように語っていた。

「僕は7回目(のタイトル)を獲るということに固執したくない。今を楽しんでいる必要があるんだ。明日が来ることは当たり前ではない。だから僕たちは1日1日を楽しむべきなんだ」

「2020年、または2021年が終わった時のことについて考えようとは思わない。僕はまだ成長を続けることができると思っているし、このチームそしてF1に対してもっといろんなことができると思っている」

 

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