フリー走行レポート

F1アメリカFP1:レッドブル・ホンダ1-3と快調な滑り出し。ガスリーも4番手

F1アメリカGPのフリー走行1回目が行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがトップタイムを記録した。

Alexander Albon, Red Bull RB15

Alexander Albon, Red Bull RB15

Mark Sutton / Motorsport Images

 F1第19戦アメリカGPのフリー走行1回目がテキサス州オースティンにあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われた。トップタイムを記録したのはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンで、タイムは1分34秒057だった。

 コース上空は快晴となったが、気温9℃、路面温度14℃と、かなり寒いコンディションの中でセッションがスタート。センサー類を装着したメルセデスの2台が先頭でコースインしていった。

 なお、今回のセッションでは2020年仕様のテストタイヤがピレリから各チームに供給されており、多くのチームが積極的に使用して周回を重ねた。

 まずはバルテリ・ボッタス(メルセデス)が1分39秒846を記録してトップに立つと、その後は今回が地元レースとなるハース勢がそのタイムを塗り替えていった。

 コースはかなりバンピーな模様で、フロアを地面に打ちつけるマシンや、それに伴ってパーツが脱落するマシンも見られた。

 セッションから30分が経過し、トップは1分35秒743を記録したアレクサンダー・アルボン(レッドブル)。シャルル・ルクレール(フェラーリ)とカルロス・サインツJr.(マクラーレン)はタイムを計測することなくピットで時間を過ごしたが、ふたりとも問題が解決したのか、その後コースに戻っていった。

 レギュラードライバーのジョージ・ラッセルに代わって、FP1限定でウイリアムズのステアリングを握っているニコラス・ラティフィは、ターン9でストップ。再びコースに戻ったが、無線でギヤのトラブルを訴えており、スロー走行でピットに戻った。

 その後はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分35秒546でトップに立つと、それをアルボンがテストタイヤを履いて1分35秒282を記録し塗り替えた。さらにダニール・クビアト(トロロッソ)がソフトタイヤを履いて3番手に浮上し、一時的とはいえホンダ製パワーユニット勢の1-2-3体制となった。

 ここでフェラーリのセバスチャン・ベッテルが上位陣では最初にソフトタイヤを投入すると、1分34秒336をマークし、アルボンのタイムを1秒以上上回った。フェラーリ、レッドブルがタイムシートの上位につける一方で、メルセデス勢は淡々とテストタイヤで周回を重ねていった。

 セッションが残り30分を切ると、各車新品のソフトタイヤを投入してアタックに向かっていった。フェルスタッペンが1分34秒057でトップタイムを更新すると、アルボンが1分34秒316で3番手、ピエール・ガスリー(トロロッソ)が1分35秒008で4番手につけた。

 テストタイヤで20周以上を走破したハミルトンは、セッション終了間際にようやくソフトタイヤを投入。1分35秒002という4番手タイムをマークしたが、ターン19でトラックリミットをオーバーしたとしてタイムが抹消されてしまった。その後再度アタックしたが、1分35秒439にとどまり8番手となった。

 ここでセッションが終了。トップにフェルスタッペン、ベッテルを挟んで3番手にアルボンと、レッドブルが快調な滑り出しを見せた。さらにトロロッソもガスリーが4番手、クビアトが11番手につけるなど、ホンダパワーユニット勢にとっては明るい話題の多いセッションとなった。

 メルセデス勢はほとんどの時間をテストタイヤでの走行に費やした上に、ソフトタイヤでのタイムも低調に終わるなど、不気味さを感じさせる。彼らがFP2以降のセッションでどういったタイムを残してくるかも注目と言えるだろう。

【リザルト】F1第19戦アメリカGP:フリー走行1回目タイム結果

順位 ドライバー 周回数 タイム 前車との差 平均速度
1 Netherlands マックス フェルスタッペン 26 01'34.057     211.008
2 Germany セバスチャン ベッテル 30 01'34.226 00.169 00.169 210.629
3 Thailand アレクサンダー アルボン 28 01'34.316 00.259 00.090 210.428
4 France ピエール ガスリー 32 01'35.008 00.951 00.692 208.896
5 Australia ダニエル リカルド 29 01'35.263 01.206 00.255 208.336
6 France ロマン グロージャン 24 01'35.356 01.299 00.093 208.133
7 Monaco シャルル ルクレール 23 01'35.380 01.323 00.024 208.081
8 United Kingdom ルイス ハミルトン 32 01'35.439 01.382 00.059 207.952
9 Canada ランス ストロール 31 01'35.586 01.529 00.147 207.632
10 Denmark ケビン マグヌッセン 23 01'35.659 01.602 00.073 207.474

Be part of Motorsport community

Join the conversation
前の記事 F1アメリカFP1速報:フェルスタッペンがトップタイム。アルボンも3番手に続く
次の記事 F1アメリカFP2速報:COTA得意のハミルトンが首位。上位3チーム三つ巴

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?
超異色! ラジコン世界一からカート経験ゼロでレースの世界へ……たった3年弱でスバルのスーパーGTオーディションドライバーまで漕ぎ着けた奥本隼士とは何者か

超異色! ラジコン世界一からカート経験ゼロでレースの世界へ……たった3年弱でスバルのスーパーGTオーディションドライバーまで漕ぎ着けた奥本隼士とは何者か

スーパーGT
岡山公式テスト
超異色! ラジコン世界一からカート経験ゼロでレースの世界へ……たった3年弱でスバルのスーパーGTオーディションドライバーまで漕ぎ着けた奥本隼士とは何者か 超異色! ラジコン世界一からカート経験ゼロでレースの世界へ……たった3年弱でスバルのスーパーGTオーディションドライバーまで漕ぎ着けた奥本隼士とは何者か
雨のスーパーGT公式テストでGT500最速を記録したヨコハマタイヤ。ダンプ路面に強いトレッドパターンはGT300でも採用の方向

雨のスーパーGT公式テストでGT500最速を記録したヨコハマタイヤ。ダンプ路面に強いトレッドパターンはGT300でも採用の方向

スーパーGT
岡山公式テスト
雨のスーパーGT公式テストでGT500最速を記録したヨコハマタイヤ。ダンプ路面に強いトレッドパターンはGT300でも採用の方向 雨のスーパーGT公式テストでGT500最速を記録したヨコハマタイヤ。ダンプ路面に強いトレッドパターンはGT300でも採用の方向
岩佐歩夢は初めてのスーパーGT・GT500車両をどう感じたか?「フォーミュラに近いとは聞いていたけど……想像よりもハコ車」

岩佐歩夢は初めてのスーパーGT・GT500車両をどう感じたか?「フォーミュラに近いとは聞いていたけど……想像よりもハコ車」

スーパーGT
岡山公式テスト
岩佐歩夢は初めてのスーパーGT・GT500車両をどう感じたか?「フォーミュラに近いとは聞いていたけど……想像よりもハコ車」 岩佐歩夢は初めてのスーパーGT・GT500車両をどう感じたか?「フォーミュラに近いとは聞いていたけど……想像よりもハコ車」

最新ニュース

マルケス兄弟、新たにアウディとスポンサー契約を締結。同グループのドゥカティ販売増にもつながる?

マルケス兄弟、新たにアウディとスポンサー契約を締結。同グループのドゥカティ販売増にもつながる?

MGP MotoGP
マルケス兄弟、新たにアウディとスポンサー契約を締結。同グループのドゥカティ販売増にもつながる? マルケス兄弟、新たにアウディとスポンサー契約を締結。同グループのドゥカティ販売増にもつながる?
今年のウイリアムズF1はポテンシャル充分! アルボン、開幕2戦で無得点も「マシンからタイムを引き出せるはず」

今年のウイリアムズF1はポテンシャル充分! アルボン、開幕2戦で無得点も「マシンからタイムを引き出せるはず」

F1 F1
今年のウイリアムズF1はポテンシャル充分! アルボン、開幕2戦で無得点も「マシンからタイムを引き出せるはず」 今年のウイリアムズF1はポテンシャル充分! アルボン、開幕2戦で無得点も「マシンからタイムを引き出せるはず」
フェルミン・アルデゲル、MotoGP昇格決定しMoto2ラストシーズンにやる気MAX「新たな冒険のためにも最高の結果を目指す」

フェルミン・アルデゲル、MotoGP昇格決定しMoto2ラストシーズンにやる気MAX「新たな冒険のためにも最高の結果を目指す」

MGP MotoGP
フェルミン・アルデゲル、MotoGP昇格決定しMoto2ラストシーズンにやる気MAX「新たな冒険のためにも最高の結果を目指す」 フェルミン・アルデゲル、MotoGP昇格決定しMoto2ラストシーズンにやる気MAX「新たな冒険のためにも最高の結果を目指す」
ホンダのeVTOLには、F1由来の技術が満載! 地上最速のマシンで培われた技術が空を飛ぶ

ホンダのeVTOLには、F1由来の技術が満載! 地上最速のマシンで培われた技術が空を飛ぶ

F1 F1
ホンダのeVTOLには、F1由来の技術が満載! 地上最速のマシンで培われた技術が空を飛ぶ ホンダのeVTOLには、F1由来の技術が満載! 地上最速のマシンで培われた技術が空を飛ぶ

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

Motorsport prime

Discover premium content
登録

エディション

日本