F1オーストリアFP1:フェルスタッペン首位発進で連勝の勢いを維持。角田裕毅も5番手
F1第9戦オーストリアGPのフリー走行1回目が行なわれ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがトップ。アルファタウリ・ホンダの角田裕毅が5番手となった。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
F1第9戦オーストリアGPのフリー走行1回目がレッドブル・リンクで行なわれた。トップタイムをマークしたのは、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンだった。
第7戦フランスGPから続く3連戦を締めくくるオーストリアGPは、前戦シュタイアーマルクGPと同じくレッドブルリンクが舞台。気温は17度、路面温度31度という前週よりも少し涼しいコンディションで、週末最初のセッションがスタートした。
なおこのセッションでは、アルピーヌのフェルナンド・アロンソに代わり周冠宇、アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィに代わりカラム・アイロット、そしてウイリアムズのジョージ・ラッセルに代わりロイ・ニッサニーがFP1の走行を担当した。
コンディションの他にも、ピレリが持ち込むタイヤが1段階柔らかくなっているというのが、シュタイアーマルクGPとオーストリアGPの違いとなる。また、ピレリは第10戦イギリスGPから新しい構造のリヤタイヤを導入する予定であり、その試用のためにテスト用タイヤが各ドライバーに2セット追加供給されている。
走り始めから、レッドブルの2台はシュタイアーマルクGPでは使用していないC5コンパウンドのソフトタイヤを使用。対してルイス・ハミルトン(メルセデス)を含め、半数近くのマシンはテスト用のタイヤを装着した。
レッドブル勢は6周走行した後、テストタイヤに履き替え走行を継続。アルファタウリ・ホンダの角田裕毅やアストンマーチンのランス・ストロールがセッション序盤にコースオフする場面もあったが、両車大きなダメージは負わなかった。
セッション後半に入ると、多くのマシンがソフトタイヤに履き替えてペースアップ。そんな中、ストロールは最終コーナーでまたしてもスピンを喫したが、バリア手前でマシンは停止。なんとか大ダメージは免れた。
各車がソフトタイヤでのアタックを一旦終えると、ハミルトンは2セット目のソフトタイヤを投入。対してフェルスタッペンは中古のソフトタイヤで周回を重ねた他、テストタイヤに戻すチームもあった。
セッション残り10分を切ると、それまでソフトタイヤを使っていなかったマシンも、感触を確かめるようにソフトタイヤでコースに出た。
ほとんどのマシンがコース上で精力的に走行を重ねる中、60分のセッションが終了。フェルスタッペンが1分5秒143でセッショントップとなった。
フェルスタッペンはセッション序盤からトップに立つと、セッション中盤には他を突き放すトップタイムをマークした。その後はソフトタイヤでロングランを実施。前戦シュタイアーマルクGPで使われていなかったタイヤで20周を走り込み、データを収集した。連勝の勢いを維持する、良い滑り出しとなったと言えるだろう。
2番手はシャルル・ルクレール、3番手はカルロス・サインツJr.のフェラーリ勢。シュタイアーマルクGPでは最後尾から見事な追い上げを見せたルクレールだが、このセッションでは何度かブレーキをロックさせている場面も目立った。
4番手はメルセデスのバルテリ・ボッタス。チームメイトのハミルトンは7番手だった。メルセデスはなかなかタイムが上がってこなかったが、この位置が実力だとは考えづらいだろう。何か新たなパーツを持ち込んだのか、ディフューザーにフロービズペイントを施し空力を確認していた。
5番手は角田裕毅。セッション前半にはホンダPUの4台がトップ4を独占するシーンもあった。角田はソフトタイヤでのアタックでも一時トップタイムをマーク。最終的に5番手と好位置につけた。なお、チームメイトのピエール・ガスリーはトラフィックやトラックリミットの影響もあってか、9番手となっている。
今回のFP1は、シュタイアーマルクGPとの連戦であることや、テスト用タイヤの存在もあって、各チームは通常とは異なるプログラムで走行していたはず。シュタイアーマルクGPと勢力図が変わっているかどうかは、FP2の予選シミュレーションではっきり見えてくるだろう。
順位 | ドライバー | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | 平均速度 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | マックス フェルスタッペン | 37 | 1'05.143 | 238.625 | ||
2 | シャルル ルクレール | 33 | 1'05.409 | 0.266 | 0.266 | 237.655 |
3 | カルロス サインツ Jr. | 33 | 1'05.431 | 0.288 | 0.022 | 237.575 |
4 | バルテリ ボッタス | 31 | 1'05.445 | 0.302 | 0.014 | 237.524 |
5 | 角田 裕毅 | 35 | 1'05.474 | 0.331 | 0.029 | 237.419 |
6 | キミ ライコネン | 28 | 1'05.586 | 0.443 | 0.112 | 237.013 |
7 | ルイス ハミルトン | 32 | 1'05.709 | 0.566 | 0.123 | 236.570 |
8 | セルジオ ペレス | 31 | 1'05.726 | 0.583 | 0.017 | 236.509 |
9 | ピエール ガスリー | 36 | 1'05.726 | 0.583 | 0.000 | 236.509 |
10 | ランド ノリス | 28 | 1'05.880 | 0.737 | 0.154 | 235.956 |
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