2023年にハイパーカーでWEC参戦のフェラーリ、2022年6月にはフィオラノでテスト開始か?
2023年に自社製ハイパーカーでのWEC参戦を目指すフェラーリは、2022年6月にフィオラノでマシンを初公開したいと考えているようだ。

2023年に自社製のル・マン・ハイパーカー(LMH)車両でWEC(世界耐久選手権)に参戦予定のフェラーリ。過去9度ル・マン24時間を制した歴史あるメーカーが、大規模なテストプログラムを経て耐久レースの最高峰に戻ってくる。
AFコルセによって運営されているハイパーカーの開発は、296 GTBをベースとした次世代GT3車両の開発と並行して行なわれている。フェラーリのスポーツカーレース部門を率いるアントネロ・コレッタは、今後のプログラムについて次のように語った。
「新しいハイパーカーは、できれば6月、もしくは7月にテストを開始して、新しいGT3マシンは少なくとも4月の頭からテストを始める予定だ。これらの活動は将来の基盤を築くために非常に重要だ」
「我々のコースであるフィオラノで走行を始めるつもりだ。それが我が社の伝統であり、最小限の労力で済む。自分のオフィスの窓から確認できるからね!」
「その後が楽しみだ。技術者たちはすでにテストプログラムのマップを作成している」
フェラーリはアウディ、BMW、ポルシェのように、次世代LMP2シャシーをベースにした低コストのLMDh車両を製作するルートではなく、LMH規則の下で「素晴らしいマシン」を生み出すことで、半世紀ぶりにスポーツカーレースの最高峰に復帰しようとしている。コレッタはそこに全幅の信頼を置いている。
「フェラーリがこのカテゴリーのトップクラスに参加するとなれば、それはル・マン・ハイパーカーでなければならなかった」
「フェラーリは、その歴史の中であらゆるマシンを作ってきた。選択の余地はない。これが我々の哲学だ」
「我々のプロジェクトは、非常に速く進んでいると言える。LMHはLMDhよりも複雑だが、これが我々の選んだ道だ」
「あるカテゴリーに参戦する場合、マシンはすべてフェラーリ製でなければならないのが普通で、プロジェクト全体が我々の技術スタッフのコントロール下にある。このカテゴリーに参戦するマシンの中でも、とりわけ良いマシン、速いマシン、素晴らしいマシンになるだろう。そしてスタイリングは、それぞれのクルマで大きく異なるものになると思う」
「ファンにとっても、これがフェラーリで、これはプジョー、これはトヨタで……といった具合に判別しやすくなる。これは重要なことだ。これまではマシンの違いがわかりにくかった」
「我々にとって、2023年は最も重要な記念すべき一年となる。世界で最も重要なカテゴリーであるプロトタイプで最後にレースをしてから50年になるからだ」

#15 Ferrari 312PB: Brian Redman, Jacky Ickx – Le Mans 24 Hours, 1973
Photo by: Sutton Images
四輪駆動のフェラーリLMHマシンのエンジンに関しては、今年末に発表されるまで仕様などは秘密とされている。コレッタは技術競争の観点から、まだ何も明かしたくないとして、次のように述べた。
「トヨタが強いのは当然だ。彼らは我々がレースを行なう2年前からこのカテゴリー(LMH)にいるのだから。技術的なことはファクトリー以外では話したくない」
「2022年シーズンの後半、テストを開始するときには、非常にうまくいくことを望んでいる。WECとIMSA、そしてル・マンをあわせれば、このカテゴリーには8~9のブランドが参加するのだから、常に努力をし続けなければいけないだろう」
「これだけ多くのメーカーが競い合う強力なコンペティションの中で、一方前に出ることが耐久レースの世界では重要だと思う」
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