シーズン前半の勢いはどこへ……苦戦が続くデ・フリーズ、フォーミュラEの”人工的”な予選フォーマット批判
メルセデスのニック・デ・フリーズは、ここ数レース苦戦が続いている理由は、フォーミュラEの人工的な予選フォーマットにあると語った。
写真:: Alastair Staley / Motorsport Images
メルセデスからフォーミュラEに参戦しているニック・デ・フリーズは、今季の開幕戦ディルイーヤePrixでポールポジションから初勝利を飾り、最高のスタートを切ると、多くのマシンがエネルギーマネジメントに苦しんだ第5戦バレンシアePrixでも予想外の勝利を収めた。
しかしデ・フリーズは、その後の6レースでわずか2ポイントしか獲得できておらず、第11戦ニューヨーク・シティePrixを終えた時点でのランキングも10番手まで落ち込んでいる。
デ・フリーズはこの成績低下は、メルセデスのペースが落ちたというよりもフォーミュラEの予選フォーマットのせいだと考えているという。
ニューヨーク・シティePrixのダブルヘッダー1戦目である第10戦を13位で終えた後、この状況を心配しているかと訊かれ、motorsport.comは次のように答えた。
「それは”ゲーム”によって引き起こされた一連の状況に過ぎない」
「でも結局のところ、最大の問題は予選フォーマットにあるんだ」
デ・フリーズは、シーズン序盤の活躍で常にランキング上位にいたが、そのためランキング順に4グループに分かれて行なわれるグループ予選では、不利とされるグループ1に振り分けられていた。コース上が汚れた状態でアタックすることになり、グリップを得るのが難しいのだ。
デ・フリーズは「もしグループ1にいたら、可能な限りベストな予選順位は11番手だ」と、付け加えた。
「通常、グループ1ではハンディキャップが大きすぎて、10番手以内に入るのは難しいと言われている。グリッドの後方に沈み、混乱に陥ってしまった。そんな状態でレースを戦って、何ができるというのだろう?」
「もちろん、僕たちにも責任があるし、チームとして常により良くしていかなくてはいけない。でも僕たち側に必ずしも悪いところがあるとは思わない。これもゲームの一部なのだから」
「チャンピオンシップの順位を見ると、すごく僅差だ。エキサイティングなことだとは思うけど、僕にとっては人工的なんだ」
デ・フリーズは第10戦のオープニングラップでヘアピンへの進入時に集団に巻き込まれ、マシンにダメージを受けてしまった。
「3戦連続で後ろから追突されてしまった。ターン10では、前のクルマを避けようとしたが、不可能だった。右フロントフェンダーを失ったので、その時点でバランスが非常に悪くなってしまった。ただフィニッシュを目指すだけで、戦うチャンスがなかった」
グループ2から予選に臨んだ第11戦では、22番グリッドに沈んだデ・フリーズ。追い上げも18位までと、ポイントに届かなかった。このレースに勝ち、ポイントリーダーとなったサム・バード(ジャガー)との差は21ポイントだ。
今季は残り4レース。デ・フリーズが上位に返り咲き逆転タイトルを獲得するためには、一貫性を取り戻し予選で”ゲーム”を吹き飛ばすほどの好結果を出すことが必須となってくるだろう。
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