朝のコーヒータイムが、急遽F1代役参戦に……ヒュルケンベルグ「前回よりもクレイジー」
ニコ・ヒュルケンベルグは、体調不良のランス・ストロールに代わり、急遽レーシングポイントのマシンを走らせることになった。代役の依頼を受けた当時、彼はケルンでコーヒーを楽しんでいたという。
Nico Hulkenberg, Racing Point RP20
Glenn Dunbar / Motorsport Images
体調不良のため、F1アイフェルGPを欠場することになったランス・ストロール(レーシングポイント)。その代役として白羽の矢が立ったのは、ニコ・ヒュルケンベルグだった。
ヒュルケンベルグは、セルジオ・ペレスが新型コロナウイルスに感染して欠場した際にも、代役を務めたドライバー。その時の実績を買われ、今回も抜擢されることになった。
そのヒュルケンベルグは、ぶっつけで予選に出走。20番手最下位ではあったものの、チームメイトのペレスとの差は1秒以下。素晴らしい仕事を成し遂げたと言えるだろう。彼曰く、かなり急遽の召集であり、その状況を考慮すればなおさらだ。
「今回は前回よりもワイルドでクレイジーだったよ」
ヒュルケンベルグは予選後にそう語った。
「僕は当時、ここから1時間ほど離れたケルンにいた。今日の午後、RTLのテレビの仕事をするためここニュルブルクリンクに来る予定だった」
「午前11時、友人とコーヒーを飲んでいた時に、オットマー(サフナウアー/レーシングポイントのチーム代表)から電話がかかってきた。そしてこう言うんだ。『ヒュルケンベルグ、急いでくれ。君の助けが必要なんだ』とね。だから僕は、自分の車を走らせてここにやってきた」
急遽ドライブすることになったヒュルケンベルグ。しかも、フリー走行を一回も走ることはなく、いきなりの予選である。
「シルバーストンとは、明らかに違う。全く違うサーキットだと感じた。とても異なるサーキットで、ドライバーには異なる感触を与えるテクニカルな部分がある。それに少し合わせなければいけなかった。自分自身の足場を見つけなければいけない」
「でも、たった4周でそれをするのは簡単なことじゃない。でも全体として、最下位だったものの、その周回には満足しているよ」
「明日はとても難しいし、すごい挑戦になると思う。でも、できる限りのことをするよ。僕は経験を積み重ねた。今の時点では、ポケットに4周だ。それらは僕の身に染み渡っている。明日はレースに挑み、何を手にできるか見てみようと思う」
ヒュルケンベルグにとっての今シーズンは、大変混乱していると言えよう。昨年限りでルノーのシートを失ったにもかかわらず、なんと代役で3レース目……これについてヒュルケンベルグは、次のように語る。
「予期できないようなことを、予期しなきゃいけないようなシーズンになっている。それがまさに、今回起きたことだよ」
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