F1メカ解説|新車の秘密をクローズアップ! F1バーレーンプレシーズンテスト:ピットレーン直送便
バーレーンで開催されたF1プレシーズンテスト初日、各チームの新車の姿が明らかとなった。ピットレーンからその姿をお届けしよう。
ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】
Analysis provided by Giorgio Piola
バーレーンでF1プレシーズンテストがスタート。各チームの最新のデザインや秘密を探る大チャンスだ。
Red Bull Racing RB20 detail
Photo by: Giorgio Piola
レッドブルはRB20のサイドポンツーンのインテーク配置を変更しただけでなく、マシンの内部構造を全面的に変更した。
ボディーワークのない状態で撮影されたこの写真を見ると、ヘイローの横にある開口部から、エンジンカバーの外側にあるダクトに気流を供給しているようだ。
Red Bull Racing RB20 detail
Photo by: Motorsport Images
Mercedes F1 W15 detail
Photo by: Giorgio Piola
メルセデスW15は、今年ゼロポッド・ソリューションを完全に放棄。内部構造も全く異なる配置となっている。上側のサイドインパクトスパー(衝撃吸収構造)とラジエーターの位置や、フロアがたわみすぎないようにするための内部サポートを見るのは興味深い。
Haas VF-24 detail
Photo by: Giorgio Piola
ハースVF-24のフロントウイング翼端板についているダイブプレーンは、複雑な曲線に。昨年まではゆるいS字形状だったが、最適化がされているようだ。
Haas VF-24 detail
Photo by: Giorgio Piola
エンドプレートにフラップは接続されておらず、それぞれ独立した開口面を持っている。最上段のフラップには小さなウイングレットが取り付けられており、より多くのアウトウォッシュを生み出すのに役立っている。
また、エンドプレート内側のカメラは、可能な限り前方高い位置のウィングレットに取り付けられている。
Haas VF-24 detail
Photo by: Giorgio Piola
VF-24のフロントウイング外側を上から見下ろしたところ。このエリアが、マシン側面に空気を流す、アウトウォッシュの発生を助けている様子がよくわかる。
Mercedes W15 nose and front wing detail
Photo by: Uncredited
話題になったメルセデス・フロントウイングのアッパーフラップは、規制を満たすため、可動しない部分に非常に細長いエレメントを採用している。
Underfloor of the Williams FW46
Photo by: Simon Galloway / Motorsport Images
クレーンで吊るされるウイリアムズFW46。アンダーフロアとディフューザーの様子がよく見える。マシン後方に向かって、実に滑らかに成形されていることが分かる。
Aston Martin AMR24 detail
Photo by: Giorgio Piola
アストンマーティンAMR24後部のクローズアップ。昨シーズンにチームが使用したクラッシュ構造下のウイングレットレットが、若干形は異なるものの、再登場したようだ。
Aston Martin AMR24 detail
Photo by: Giorgio Piola
アストンマーティンAMR24のサイドポンツーン後部の写真では、サイドポンツーンの溝の深さがわかるとともに、ねじれたエッジウイングがフロア下面にどのように接続されているかがわかる。
Alpine A524
Photo by: Giorgio Piola
アルピーヌA524のP字型サイドポンツーンインテークのクローズアップ。インテークとアンダーカットへの気流を助けるため、下向きにエッジがねじれていることがわかる。
Oscar Piastri, McLaren MCL38
Photo by: Giorgio Piola
マクラーレンMCL38に採用された丸みを帯びたインテークをよく見ると、インレット上からミラーの根本まで、横長のウイングレットのようになっていることが分かる。
Max Verstappen, Red Bull Racing RB20
Photo by: Giorgio Piola
レッドブルRB20のドライバー冷却用の開口部は、2024年のレギュレーション変更でどちらか片側、あるいは両側の位置に設置できるようになったため、ノーズ先端ではなく、シャシー上にシュノーケルのようなダクトが2つ取り付けられている。
Mercedes F1 W15 front detail
Photo by: Giorgio Piola
メルセデスはガレージでいくつかの変更を行なった。これにより、ヒーブダンパーを含むインボードサスペンションエレメントを見ることができた。
Alex Albon, Williams FW46
Photo by: Zak Mauger / Motorsport Images
ウイリアムズFW46のフロントウイング、ノーズ、サスペンションにフロービズペイントが施されている。チームはCFDと風洞実験から予想された空力性能を視覚的に確認している。
Ferrari SF-24
Photo by: Giorgio Piola
フェラーリSF-24のエンジンカバー側面に取り付けられたエアロレーキ(気流測定装置)。その部分の気流データを収集するためのもので、チームはヘイロー周辺の新しいレイアウトに関する気流の相関データに興味を持っているようだ。
Ferrari SF-24
Photo by: Giorgio Piola
午前中の最初の数回の走行では、フェラーリSF-24のフロントホイールアッセンブリーの後ろにも、エアロレーキが装着された。
Haas VF-24
Photo by: Giorgio Piola
ハースVF-24のサイドポッドのクローズアップ。昨年レッドブルが使用し、トレンドとなった受け口(アンダーバイト)スタイル
Haas VF-24
Photo by: Giorgio Piola
ハースはフロアエッジとエッジウィングのデザインに関して明らかにレッドブルの影響を受けており、分割された前方のセクション、上向きにスクロールしたエッジ、コントロールストレーキ、ねじれたリヤセクションなどすべて昨季のRB19に見られたデザインだ。
Esteban Ocon, Alpine A524
Photo by: Zak Mauger / Motorsport Images
アルピーヌA524のサイドポッドにはブルーのフロービズペイントが施され、チームはこの領域が予想通りに機能しているかどうかを確認している。
Mercedes W15 detail
Photo by: Uncredited
メルセデスのフロントブレーキダクト。この角度から見ると、エンドフェンスがドラムから離れた位置にあり、インテークがエンドフェンスをまたいでいることがわかる。
Ferrari SF-24 detail
Photo by: Uncredited
フェラーリのスタッフがサスペンションを調整している間、インボードサスペンションエレメントの一部を遮るものなく確認できた。
Ferrari SF-24 detail
Photo by: Uncredited
フェラーリはかなり有機的な配置のエアロレーキを用意した。よく見られる格子状のエアロレーキよりも、有益なデータが得られるのだろう。
McLaren MCL38 detail
Photo by: Uncredited
マクラーレンMCL38のフロアエッジ。このエリアは引き続き、気流のコントロールに非常に重要な部分となっており、今後も積極的に開発が進められるはずだ。
Kick Sauber C44
Photo by: Uncredited
ステークF1のC44を後方から。ディフューザーやビームウイング、リヤブレーキダクト周りのウイングレットなどの造形がよく分かる。
VCARB 01 detail
Photo by: Uncredited
VCARB 01のフロントタイヤ後方に搭載された大型のエアロレーキ。このマシンのサイドポンツーンはレンダリング画像で公開されたモノから、いくつかの点で変更が加わっている。そこに流れる気流のデータを集めているようだ。
Alpine A524 detail
Photo by: Uncredited
アルピーヌA524のリアエンドレイアウトは昨年とほぼ同様。ビームウイングは上側がかなり水平に近いデザインを採用している。また、リヤブレーキダクトのウイングレットはレギュレーションよりもかなり短く切り詰められた。
McLaren MCL38 detail
Photo by: Uncredited
マクラーレンはリヤタイヤとリヤウイングの前方、そして分かりづらいがディフューザー内側にもエアロレーキを搭載。CFDや風洞実験とのデータとの関連性をチェックしようとしている。
Red Bull Racing RB20 detail
Photo by: Uncredited
レッドブルRB20を後方から。エンジンカバーの溝が徐々に細くなっている他、カバーの横(ホンダのロゴのあたり)にも開口部があることが分かる。さらに、アンダーフロアやディフューザーの表面形状がかなり複雑であることも分かるだろう。
Charles Leclerc, Ferrari SF-24
Photo by: Uncredited
フェラーリSF-24をフロントから見ると、サイドポンツーンのインテーク内にカメラが取り付けられており、フロントタイヤを撮影しているようだ。
McLaren MCL38 detail
Photo by: Uncredited
リヤウイングとビームウイングにフロービスペイントが施されたマクラーレンMCL38。
VCARB 01 detail
Photo by: Uncredited
VCARB 01のリヤウイングをクローズアップしたもの。フラップの先端が露出する、昨年もみられた手法だ。
Alex Albon, Williams FW46
Photo by: Uncredited
ウイリアムズの豪快なフロービズはもはやテストの風物詩。FW46のリヤウイングとビームウイングはフロービズペイントで覆われている。
Alpine A524 detail
Photo by: Uncredited
アルピーヌA524のクーリングパネルの大きさがよく分かる。今回はそのうち、後方のルーバー数個しか使われていないが、冷却性能の要求に応じてこの部分が開閉されることになる。
Mercedes W15 detail
Photo by: Uncredited
パワーユニットとシャシーを制御する様々なトグルやスイッチ、ボタンを備えたメルセデスのステアリングホイール。また、ドライバー冷却用のインテークがバニティパネル(化粧板)に搭載されていることにも注目。今季からレギュレーションが変更されたため可能になった。
Max Verstappen, Red Bull Racing RB20
Photo by: Simon Galloway / Motorsport Images
リヤウイングとビームウイングにフロービズペイントが施されたレッドブルRB20。マシンのより前方で塗られた塗料が、リヤウイング背面まで届いていることが分かる。
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