技術トップ不在のウイリアムズF1、最優先事項は「チーム編成」と新代表。名門復活へ向けた足がかりになるか?
ウイリアムズのチーム代表に就任したジェームズ・ボウルズは、チームの技術体制を整えることが優先事項だと考えている。
写真:: Williams F1
前任のヨースト・カピトに変わってウイリアムズのチーム代表に就任した、元メルセデスAMG F1の”戦略トップ”のジェームズ・ボウルズ。新代表となったボウルズだが、カピトと同時に昨年限りでテクニカルディレクターのフランソワ-グザビエ・デメゾン、空力チーフのデイブ・ウィーターがチームを去っているため、チームの技術体制を整えることが優先事項だとしている。
ウイリアムズのチーム代表枠はボウルズで埋まったものの、テクニカルディレクターと空力チーフの2枠は空席。この上級職は通常、他チームへの機密漏洩を防ぐために設けられる期間、通称”ガーデニング休暇”を伴うため、選ばれた候補者が新天地で仕事を開始するまで数ヶ月を要す可能性がある。
チームの最優先事項は何か、という質問に対してボウルズは次のように答えている。
「第一に、実施した変更によって我々は技術的な体制が整っていない」
「テクニカルディレクターや空力の責任者など、適切な体制を整えるが最優先だ。それが第一だ。組織が前進するためには、確実にそれが必要だ」
技術トップ不在の状況が続くものの、ボウルズは起用を急がず適切な人材を確保したいと語った。
「我々には強力な組織があり、テクニカルディレクター不在でも機能している」とボウルズは言う。
「こうして話している通り、コース上にはマシンがある。チームのみんなは冬の間、信じられないような仕事をしてきた」
「短期的に誰かを配置するのではなく、長期的に適切な人材を配置することが重要なのは明確……急いで決めるのではなく、長期的にこの組織に合った人材を見つけることが大切なのだ」
James Vowles, Williams Racing Team Principal
Photo by: Williams F1
またボウルズは、2022年シーズンにウイリアムズはコンストラクターズランキング最下位に終わったものの、チームには情熱的な人材が揃っていると強調した。
「現場には素晴らしい人材がたくさんいる」と彼は言う。
「彼らはここ15年間、環境や資金不足など明らかに厳しい状況を過ごしていた」
「でもグリッドポジションに関係なく、みんなが同じレベルの情熱を持っていることが分かる。前進するために、必要なことなら何でもするのだ」
なお、ボウルズはメルセデスほどのリソースや設備を持たないウイリアムズでの仕事に慣れる必要があると認めている。
「ウイリアムズがどういう状況にあるにあるのかを理解するのだ。私は幸い、何か必要なモノがあって求めたら手に入る組織にいた。想像しうる限りのモノが揃っていたのだ」
「今の私とは対照的だ。特に予算制限がある状況では、必要なモノを求めることも、お金を払うことさえ難しいのだ」
そしてバーレーンで行なわれている2023年のプレシーズンテストでウイリアムズは好調さを見せたものの、新しいマシンについて結論を出すのは時期尚早だとボウルズは言う。
「バーレーンの風向きはターン1への追い風で、ドライバーにとってはバランスを取るのが非常に難しい」とボウルズは説明した。
「その結果、ドライバーは苦戦を強いられることとなる。特にブレーキングでは追い風が吹くのは、かなり嫌な気分だ」
「それ以外の点では、昨年と比較してポジティブなコメントも聞こえてくる。でもテストは始まってまだ二日目だから、結論を出すには早いよ」
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