スーパーGT王者、平峰一貴が語る“スーパーフォーミュラ”「乗っている選手は僕とは違う経験をたくさん積める」
2022年のスーパーGTでシリーズチャンピオンに輝いた平峰一貴は、スーパーフォーミュラに参戦するドライバーをどう見ているのかについて語った。
写真:: Masahide Kamio
2022年のスーパーGT・GT500クラスでチャンピオンに輝いたのは、12号車カルソニック IMPUL Zの平峰一貴、ベルトラン・バゲット組だった。苦労人の平峰にとっては、紆余曲折を経て手にした初の国内ビッグタイトルとなる。
「ここまで色んなチームの方にお世話になり、2020年にGT500に乗せていただけることになった時は本当に嬉しかったですし、この瞬間を待ちわびていました。嬉しい気持ちもありますが、何より僕を支えてくださった皆さんに感謝したいです」
そう語る平峰。かつては鈴鹿サーキット・レーシングスクール(現ホンダ・レーシングスクール鈴鹿)でスカラシップを得てフォーミュラ・チャレンジ・ジャパンや全日本F3(現スーパーフォーミュラ・ライツ)に参戦していたが、ホンダの育成プログラムから外れてからはスーパー耐久やプライベーター(JLOC)からのスーパーGT・GT300参戦で腕を磨いた。そして2020年にTEAM IMPULのGT500のシートを得て、3年目にして頂点に手が届いたわけだ。
このように、平峰のレースキャリアは他の国内トップドライバーと同じくシングルシーターから始まっている。しかし2012年を最後にフォーミュラでのフル参戦からは10年ほど遠ざかっており、国内トップフォーミュラ最高峰のスーパーフォーミュラにも参戦した経験はない。
歴代のGT500王者を見渡してみても、やはりフォーミュラでも活躍したドライバーばかり。そういったことから「平峰をスーパーフォーミュラでも見たい」という声もあるが、平峰はスーパーフォーミュラというカテゴリーをどう見ているのか?
「スーパーフォーミュラに乗っている選手たちって、ダウンフォースを感じるセンスもつきますし、僕とは違う経験をたくさん積めるわけです」と語る平峰。具体的には、新品タイヤで走るという経験をより多く積めることが大きいと感じているという。
Photo by: Masahide Kamio
2022年シーズンのレギュレーションでは、スーパーGTのレースウィークを通して使えるドライタイヤのセット数は最大6セット。スーパーフォーミュラでも1レースあたり最大6セットが使えるようになっているが、スーパーGTはふたりのドライバーで車両をシェアするという性質上、ニュータイヤを使う機会は限定される。
「ニュータイヤを履いた時にしか出せない集中力やアドレナリンがあると思うので、正直そこは(スーパーフォーミュラに参戦するドライバーと比べて)ハンデになると思います。ただそう思っていても仕方がないので、自分で色々な準備をして、そこを補っていかないといけないと思います」
「もちろん、ドライバーとしてはスーパーフォーミュラに乗って戦ってみたいという思いは強くありますね」
平峰がF3時代に同じフィールドで戦っていた野尻智紀や平川亮は、今やフォーミュラの世界でトップランナーとなっている。GTで頂点を極めた平峰が、フォーミュラの舞台で彼らと再びしのぎを削る……そんなストーリーが実現すれば大いに盛り上がることだろう。
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