【パドック情報まとめ出し】雪の中で道産子躍動、こだまする『フォー!』、“声かけ放題”の新エリア:スーパーフォーミュラ富士合同テスト
2022年スーパーフォーミュラの富士合同テストで収集した情報、こぼれ話を一挙放出!
雪はお任せ?
・富士テストの初日午前のセッションは、雨→みぞれ→最後は雪になる大荒れの天気に。ほとんどのドライバーが走行を控えたが、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)はウエットタイヤの作動温度領域を確かめる目的もあり、最多の19周を走行(コースインしたのは21名中14名。内11名が10周未満の走行)。「こういうコンディション好きですね(笑)。自分的には『まだまだ行けるぞ!』という感じでしたが、危険なのでチームからも止められてしまいました(笑)」とイケイケぶりを見せてくれた。雪にも動じず……さすが道産子(?)
Toshiki Oyu, TCS NAKAJIMA RACING
Photo by: Masahide Kamio
総合首位サッシャ
・今回のテストでの総合トップは、1分20秒953のサッシャ・フェネストラズ (KONDO RACING)。2020年の第7戦予選で野尻智紀(TEAM MUGEN)が記録した1分19秒972のラップレコードとは約1秒の開きがあるが、今回はOTS(オーバーテイクシステム)なしで行なわれた上、当時の野尻はタイヤウォーマーを使用しており、燃料流量の制限も今より緩かったため、比較は難しい。当のフェネストラズは「あと1秒削るなんてあり得ないよ!」と語っている。
既報の通り、今季からフェネストラズを通訳としてサポートするミハエル・クルムは、フェネストラズを高評価。「彼のドライビングスタイルは素晴らしく、とてもナチュラルだ。何も変える必要はない」とのこと。なおフェネストラズは、チームスタッフと日本語で会話する姿も頻繁に見られており、パドックで実際に話してみると以前より明らかに流暢になっている印象だ。
小林&平川、SFフル参戦できそう?
・トヨタのWECドライバーである小林可夢偉(KCMG)と平川亮(carenex TEAM IMPUL)は共に、WEC開幕戦を終えて帰国。入国後の自宅待機といった検疫なしで富士テストに参加することができた。彼らに求められたのは、空港到着後のPCR検査のみ。「今は入国する外国人が多いので、結果が出るまで4時間くらい待ちましたよ」と語る小林。この状況が変わらなければ、ふたりはスーパーフォーミュラにフル参戦することが可能になるだろう。
・気温32℃で雷雨に見舞われたセブリングから、気温4℃で大雪の富士へ……平川は「ありとあらゆる気候を体験した」と冗談交じりに一言。時差ボケもあり、富士テスト初日は夜中3時に起きてしまったという。また彼はアライの新型ヘルメットのテストとして、真っ白なヘルメットを被って走行した。
Ryo Hirakawa, carenex TEAM IMPUL
Photo by: Masahide Kamio
念願のフルタイムシート掴んだ笹原
・今季フル参戦の笹原右京が駆るTEAM MUGENの15号車は、BINGO(BHオークション)がスポンサード。BHオークションの武井真司社長と笹原は、2019年のスーパーGT×DTM特別交流戦での『auto sport web Sprint Cup』でコンビを組み、コルベットを走らせている。「あのレースがあったからこそ、今の僕があります」と笹原は言う。
2連覇狙う野尻
・昨年の王者、野尻智紀(TEAM MUGEN)は3月上旬の鈴鹿テストで総合2番手、今回の富士テストでも総合5番手と上々の滑り出し。一瀬俊浩エンジニアは鈴鹿テストの際、「(鈴鹿での)ルーキーテストはダメダメで、今回はそこから特に何も変えていませんが、走り始めから恐ろしいほど調子が良くて、困っちゃうなと思います」と苦笑し、スーパーフォーミュラというカテゴリーの難しさを感じさせるコメントを残していたが、野尻曰く富士では最後に良い改善策が見つかりタイムを上げられたとのことで、まずまずという評価を下していた。
チーム力十分のダンディライアン
・牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)を担当するのは、2020年に山本尚貴をチャンピオンに導き、昨年は福住仁嶺(現ThreeBond Drago CORSE)のランキング2位にも貢献した杉崎公俊エンジニア。牧野は杉崎エンジニアを「彼はとても正確で、僕がもっとリヤのグリップが欲しいとか、フロントのグリップが欲しいと言うと、必ず答えを出してくれるんです」と評する。
・牧野のチームメイトとして今季からチームに加入した大津弘樹は、鈴鹿テストでは総合3番手だった。ダンディライアンはここ数年鈴鹿を得意としているが、大津は「ダンディライアンのマシンの方が高速コーナーを安定して走れる印象です」と述べていた。富士テスト後には「走り出しはあまり調子が良くなかったですが、最終的には手応えのあるテストになりました」とコメントしている。
新任エンジニアたち
・ThreeBond Drago CORSEに移籍した福住を担当するのは、新井了エンジニア。一方でベテランの伊予木仁エンジニアもチーフとしてチームに残っており、実質的な2人体制のようだ。福住はテスト後「あまり十分にデータが取れていませんし、今はちょっと苦しい状況です。ここからチームと立て直して、まずはしっかりポイントを獲りたいです」と話している。
Nirei Fukuzumi, ThreeBond Drago CORSE
Photo by: Masahide Kamio
・国本雄資(KCMG)の担当は北井修司エンジニア。「彼は(スーパーフォーミュラの)レースエンジニアを務めるのは初めてなので、全てが新鮮です」と国本談。
アレジは“非ルーキー”
・今季、“ルーキー”と区分されるのはTEAM GOHの佐藤蓮と三宅淳詞のふたり。昨年代役参戦の経験があるジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)は初のフル参戦だがルーキー・オブ・ザ・イヤー争いの対象外となる。アレジは「このマシンで結構走っているし、ルーキーって感じはしない。例え(ルーキー・オブ・ザ・イヤーの)資格があったとしても、トムスにいる以上期待は大きいんだ」と語った。
末永くお幸せに
・フル参戦2年目を迎える宮田莉朋の左手薬指には、昨季には見られなかった光る指輪が。大々的には公表していないものの実は結婚していたとのことで、「聞かれたら答えるって感じです……笑」と多くを語らず控え目にコメントしてくれた。
Ritomo Miyata, Kuo VANTELIN TEAM TOM’S
Photo by: Masahide Kamio
そういえば同事務所
・富士テスト初日に行なわれた会見では、今季から中継ピットレポーターを務めるレイザーラモンのHG、RGが登場。HGの持ちギャグ「フォー!」も披露された。しかし解説を担当することとなった脇阪寿一は「JRPさんから直接オファーをいただいております。HGさん、RGさんおられますが、決して吉本のバーターではありませんので……」と会場の笑いを誘い、本職の芸人に対しトークで先手を打った。
2022年スーパーフォーミュラの中継キャスト
Photo by: Motorsport.com / Japan
メディアミックスゾーン実装へ
・今季から新設される、取材用の“メディアミックスゾーン”。富士テストではその試験導入が行なわれ、メディア目線で見れば早速メリットを感じられた。従来、ドライバーに取材する際は各チームのピット前に出向き、それぞれの広報やマネージャーと調整をしながらドライバーを“待つ”という流れが基本。しかしミックスゾーンであれば、時間の許す限りドライバー選び放題、声かけ放題。まさに“ドライバービュッフェ”……と言えば大げさかもしれないが、ファンであれば垂涎ものの空間だろう。それはさておき、初回は慣れない流れに戸惑う部分もあったものの、うまくやればより多くの情報をお届けできるはず。我々もレース中、エンジニアとは別の“ストラテジー”に頭を悩ませることになりそう……。
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