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笹原右京、SFデビュー戦で速さ見せるも入賞ならず「思った以上に厳しいレースになった」

ユーリ・ヴィップスの代役としてスーパーフォーミュラ開幕戦に出場した笹原右京は、同シリーズデビュー戦が思った以上にタフなものだったことを認めた。

笹原右京 Ukyo Sasahara(TEAM MUGEN)

写真:: Masahide Kamio

 新型コロナウイルス禍の中で行なわれた2020年スーパーフォーミュラ開幕戦では、日本への入国規制の影響で複数の外国人ドライバーが参戦を断念した。TEAM MUGENのユーリ・ヴィップスもそのひとりであり、チームは彼の代役として今季同チームからスーパーGTのGT500クラスに参戦している笹原右京を起用した。

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 予選で13番手となった笹原は、決勝レースのスタートで14番手にポジションを落とした。その後、無給油&タイヤ交換義務なしというレースフォーマットながら15周目にピットインしてタイヤを交換するという戦略を採ったが、コース上で追い抜きを見せることはできず。それでも上位陣の脱落などでポジションを上げ、ポイント圏内まであと一歩の11位でフィニッシュした。

「とても難しいレースでした」

 SFデビュー戦を終えた笹原はそう語った。

「スタートは良かったので、ターン1では9番手か10番手あたりまで順位を上げていました。そこでアウトサイドに回り込もうとしたんですが、スペースがなくて少し押し出される形になりました。それはターン3でも同じでした」

「スタートでは全力を尽くしたのですが、(オープニングラップの内に)集団の下の方まで落ちてしまいました。ここではオーバーテイクが難しいですし、前のマシンについていくのも大変だったので、僕たちはステイアウトしないことに決めました」

 レース終盤、笹原は大嶋和也(ROOKIE Racing)と10番手を争った。途中タイヤ交換をしたことでフレッシュなタイヤを履く笹原は、大嶋よりも1周あたり約2秒速いペースで周回して追い付いた。しかし、大嶋の背後につけた時にはタイヤの性能がかなり落ちていたという。

「僕たちはピットストップをした後、グリーンエアの中で良いペースを刻んでいました」

「でも、残り数周で大嶋選手に近付いた時、タイヤがかなり厳しくなっていました。だからオーバーテイクすることができなかったんです」

「スタートがうまくいって、1周目に8番手か9番手をキープしていれば(ピットストップすることもなかった)と思いますが、スタートが全てを決める形になってしまいました。僕たちに失うものはなかったんです」

「思っていたよりもタフなレースでしたし、結果も望んでいたものではありませんでした。今週末はチーム全体がパフォーマンスの面で苦しんでいました」

 一方、笹原のチームメイトである野尻智紀は、予選でQ1敗退となり16番グリッドからのスタートとなったが、決勝では笹原と対照的にスタートでポジションを上げたことも功を奏し、最終的に7位入賞を果たした。

 笹原は、予選こそ野尻を上回ったことで自身の能力を少しはチームに見せられたと感じているようだが、決勝では敗れてしまい複雑な心境のようだ。

 なお、スーパーフォーミュラは9月26日〜27日に岡山での第2戦を控えているが、そこで笹原が出場できるかどうかは、ヴィップスが日本に入国できるかにかかっている。笹原はもしスーパーフォーミュラでまたレースをする機会があれば、今回以上に競争力を見せることができると考えている。

「今回のレースから、予選が重要だということが分かったので、予選のパフォーマンスを向上させる必要があると思います」

「ただ、セットアップを改善する方法は見つかりました。岡山でもオーバーテイクは難しい思うので、僕たちは予選の改善に力を入れていきます」

「もし次もレースができるのであれば、間違いなくもっと上(の順位)に行けると思います」

 

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