アストンマーティンF1、“老獪”アロンソの貢献度は純粋なスピード以上?「彼はチームをやる気にさせてくれる」
アストンマーティンのマイク・クラック代表は、“老獪”なフェルナンド・アロンソがチームにもたらすモノは、その確かなスピードだけではないと語った。
2023年からアストンマーティンに加入した2度のF1世界王者フェルナンド・アロンソ。42歳の彼がチームにもたらすモノは、その確かなスピードだけではないとマイク・クラック代表は考えている。
クラック代表によれば、アロンソはサーキット内外を問わず、あらゆる面でチームをプッシュし続けているという。
「彼が加入した昨年から既に分かっていたことだ」とクラック代表は言う。
「彼がチームにもたらすのは、実績のある才能やレース技術だけではない。それは我々が議論するまでもないことだ。彼はチームにプラスアルファをもたらしてくれるし、みんなを動かしてプッシュし、やる気にさせてくれる。朝一番の瞬間から夜遅くまで、模範となるようなリーダーシップを発揮する」
「これはチーム全体に伝播するモノで、守っていきたいモノだ」
Fernando Alonso, Aston Martin F1 Team, with Mike Krack, Team Principal, Aston Martin F1 Team
Photo by: Simon Galloway / Motorsport Images
クラック代表は、アロンソがメルセデスのジョージ・ラッセルを引き離すためにハードタイヤで可能な限りのペースを引き出そうと戦っていたサウジアラビアGPを例に挙げた。
アロンソはチームに“プランB”があるかと尋ねたことで、チームに考えるキッカケを与えただけでなく、ライバルたちをも翻弄したのだ。
「彼は『プランBはあるのか?』と別の策を求めたんだ」とクラック代表は言う。
「フェルナンドは常に試してくるから、彼が本心なのかどうか注意しなければならない。彼は事前に戦略を全て知っているし、状況を把握しているからね」
「ライバルも聞いていることを分かっているから、時に彼は故意にそうすることがある。彼は老獪なんだ」
「でも彼はいつも我々をハッとさせてくれる。フェルナンドがいつもしているように、1周で(レースが)読めたらすぐに『プランBはどう?』と無線がかかってくる。それで我々はプランBを検討してみて、プランBではフィニッシュできないことが分かる」
Fernando Alonso, Aston Martin AMR24
Photo by: Andy Hone / Motorsport Images
クラック代表はまた、サウジアラビアGPでアロンソがラッセルを抑え込み、何周にも渡ってDRS圏外に追いやったことも称賛した。
「かなり強かった」とクラック代表は振り返る。
「ジョージが後ろにいることは分かっていたし、彼にはスピードもあった。我々は彼にDRS圏内に入られたくはなかった。だからふたりの間には常に1.5秒から1.0秒のギャップがあった」
「そしていつも課題は、自分がどれだけマネジメントできるか、最後までどれだけプッシュできるかということだ。でも彼はおそらく他の誰にもできないようなことをやってのけたと思う。彼がどこからギャップを引き出したのかは分からない。私の考えでは、彼は常に状況を把握していたんだ」
なおクラック代表は、チームの優先事項は2025年もアロンソをアストンマーティンに引き留めることだと強調する一方で、アロンソにも選択の機会があることを認めた。
「まず、彼が自分でやりたいことを決めたがるというのは秘密ではない」とクラック代表は言う。
「そしてフェルナンドと仕事を続けたいと私が言い続けていることも秘密ではないと思う」
「そして最も重要なのは、彼に速いマシンを与えることだとも言った。そうすれば彼がこのプロジェクトを信じ、このチームを信じてくれる。それ以外のことは、これから数週間かけて話し合っていくことになる」
「あのような才能あるドライバーは、誰にとっても魅力的であるというのは明らかだ」
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