F1イタリア決勝:マクラーレンに勝利の女神微笑む! セナプロ再来か? ハミルトンとフェルスタッペンは交錯、角田は出走できず

F1第14戦イタリアGPの決勝レースを制したのは、ダニエル・リカルド(マクラーレン)だった。タイトルを争うマックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンは、コース上で接触。揃ってリタイアとなった。

F1イタリア決勝:マクラーレンに勝利の女神微笑む! セナプロ再来か? ハミルトンとフェルスタッペンは交錯、角田は出走できず

 F1第14戦イタリアGPの決勝レースを制したのは、ダニエル・リカルド(マクラーレン)だった。ランド・ノリスも2位に入り、マクラーレンが久々の1-2フィニッシュを果たした。

 ”スピードの殿堂”こと伝統のモンツァ・サーキットで行なわれたイタリアGPでは、7月の第10戦イギリスGPに続き、スプリント予選が導入された。金曜日に通常のノックアウト方式予選を行い、土曜日のスプリント予選レースのグリッドを決定。この総距離100kmのスプリント予選レースで日曜日の決勝レースのスタート順が決まった。

 スプリント予選レースを制したのはバルテリ・ボッタス(メルセデス)だったが、規定数以上となる4基目のパワーユニット(PU)エレメントを投入したことでグリッド降格ペナルティを受け19番グリッドに降格。そのため、2番手フィニッシュのマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がポールポジションから決勝レースをスタート。タイトル争いのライバルであるルイス・ハミルトン(メルセデス)はスプリント予選レースで失速し、マクラーレン勢の先行を許し4番手から決勝レースを迎えた。

 昨年の勝者、ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)はスプリント予選レースの1周目でクラッシュアウト。後方からのスタートとなったこのタイミングでPUを交換したため、ピットレーンスタートとなった。

 チームメイトの角田裕毅は15番手スタートの予定だったが、グリッドに向かうレコノサンスラップ中にマシンに問題発生。クルーは急遽ガレージへマシンを戻した。角田はブレーキングの問題を訴えていたようだ。結局マシンの修復は間に合わず、角田のイタリアGPはスタートライトが点灯する前に終了することになった。

 イタリア・モンツァは週末を通じて天候に恵まれ、決勝レースが行なわれる日曜日は気温28度、路面温度は48度と温かい天候だった。ピレリが今回供給するタイヤはC1〜C5の内、真ん中のC2〜C4。スプリント予選レースの実施に伴い、決勝レースのスタートタイヤは自由となっている。

 上位勢ではハミルトンのみがハードタイヤをチョイス。加えて後方からの追い上げを狙うドライバー以外はミディアムタイヤをスタートタイヤに選んだ。

 53周のレース。ホールショットを決めたのは2番グリッドからスタートしたリカルド。2番手に落ちたフェルスタッペンは第2シケインでハミルトンとサイド・バイ・サイドとなったが、アウト側にいたハミルトンは行き場を失いコースを外れた。

 後方でスタートダッシュを決めたアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)も同シケインでコースを逸脱。すぐさまコース復帰をしたタイミングで後方のカルロス・サインツJr.(フェラーリ)と接触し、ジョビナッツィはフロントウイングを交換するためにピットへ戻る羽目になった。この件に関しては5秒タイムペナルティがジョビナッツィに科された。

 これに伴いコース上にはバーチャル・セーフティカー(VSC)が導入されたが、程なくしてレースが再開された。

 レコノサンスラップから問題を抱えていたガスリーは、レース5周目でリタイヤ。アルファタウリは母国GPで早くも2台が姿を消すこととなった。

 先頭争いに目を移すと、トップのリカルドとそれを追うフェルスタッペンはDRS圏内。しかし、その後方でもハミルトンがランド・ノリス(マクラーレン)を抜ききれないように、フェルスタッペンもリカルドを抜く決定打を見いだせないでいた。

 17周を過ぎた頃からミディアムタイヤ勢にはデグラデーション(性能劣化)が目立ち始めた。トラクションが重要なサーキットでリヤタイヤが厳しくなってきたフェルスタッペンは、21周目のターン1でロックアップし、シケインの縁石を乗り越えた。

 22周目にトップのリカルドがいち早くピットに飛び込んでハードタイヤにスイッチ。2番手フェルスタッペンも翌周にピットに入った。しかしこのピット作業は11秒を要しタイムロス。フェルスタッペンは大きくポジションを落とすこととなった。

 上位勢では唯一タイヤ戦略の異なるハミルトンは、24周目にステイアウトしていたノリスをパスし、首位に浮上した。そしてノリスがすぐにピットに入るのを見るや、ハミルトンも25周目でピットに入り、新品のミディアムタイヤに履き替えた。

 そのハミルトンは、ピットアウト直後のターン1で、先にタイヤを履き替えていたフェルスタッペンとサイド・バイ・サイドに。2台はそのままシケインを横並びの状態でクリアしようとしたが、ターン2でイン側にマシンを置いたフェルスタッペンは行き場を失って縁石に弾かれてしまい、ハミルトンのマシンに接触。これで跳ね上げられたフェルスタッペンのマシンは、ハミルトンのマシンに覆い被さる形で絡み合い、2台はコース脇のグラベルへ。2台は積み重なるような形で停止した。タイトル争いを展開する者には起こるべくして起こるのか、かつてのアイルトン・セナvsアラン・プロストの接触を彷彿とさせるクラッシュとなった。

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 このインシデントによりセーフティカーが導入され、このタイミングでフェラーリ勢とセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)らがピットインを選択。これにより首位リカルド、2番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手にノリス。その後ろにはペレス、後方から追い上げてきたボッタスが続いた。

 31周目でセーフティカー解除。再開後1周目でノリスはカルバ・グランデでルクレールのインを差し、2番手を奪い去った。これでマクラーレンのワンツー体制ができあがった。翌周、後方ではペレスがシケインを飛び越えながらもルクレールをパスし3番手。ペレスはルクレールにポジションを戻さず、5秒のタイムペナルティが科された。

 39周目には、首位リカルドからボッタスに交わされた5番手ルクレールまでが3.7秒という接近戦。首位から後方までDRSトレインから出来上がり、抜きたくても抜けない状況ができあがった。

 43周目にボッタスはカルバ・グランデでペレスのインを差すも、第2シケインで抜き返された。翌周にニキータ・マゼピン(ハース)がアスカリシケインでマシンを止めたことで、VSCが導入された。退避路の前に置かれたマシンの撤去はすぐさま終わり、コース上にグリーンフラッグが振られた。

 再開後は、マクラーレンの2台が後方を引き離しにかかった。トップ周回を維持するリカルドは最終周までペースを緩めず、2019年のモナコGP以来の勝利。マクラーレンへの移籍後初優勝&初ポディウムを手にした。

 マクラーレンの勝利も、2012年の最終戦ブラジルGP(ジェンソン・バトン)以来。リカルドはファステストラップの1ポイントも奪取し、フルマークの26ポイントを獲得した。無論、ポディウムではおなじみのシューイで祝ってみせた。

 2位にはチームメイトのノリス。ノリスとしても自己最高位。マクラーレンのワンツーフィニッシュは、2010年カナダGP以来11年ぶりとなる。因みに今季ワンツーフィニッシュを達成した初のチームということになった。

 3番手でチェッカー受けたのはペレスだったが、タイムペナルティにより5位に降着。表彰台の一角は最後尾スタートのボッタスが獲得した。ペレスの降格で、ルクレールが4位となった。

 マクラーレン・ホンダ全盛期の年に唯一フェラーリが制した1988年、セバスチャン・ベッテル(当時トロロッソ/現アストンマーチン)が制した雨の2008年、そして記憶にも新しい2020年のガスリー。何かが起こる”マジック・プレイス”モンツァの歴史にまた新たな1ページが刻まれた。

 次戦ロシアGPは2週間後だ。今回相打ちに終わったタイトル争いの行方もますます白熱することだろう。

 
 

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順位 ドライバー 周回数 タイム 前車との差 平均速度 ポイント
1 Australia ダニエル リカルド 53 -       26
2 United Kingdom ランド ノリス 53 1.747 1.747 1.747   18
3 Finland バルテリ ボッタス 53 4.921 4.921 3.174   15
4 Monaco シャルル ルクレール 53 7.309 7.309 2.388   12
5 Mexico セルジオ ペレス 53 8.723 8.723 1.414   10
6 Spain カルロス サインツ Jr. 53 10.535 10.535 1.812   8
7 Canada ランス ストロール 53 15.804 15.804 5.269   6
8 Spain フェルナンド アロンソ 53 17.201 17.201 1.397   4
9 United Kingdom ジョージ ラッセル 53 19.742 19.742 2.541   2
10 France エステバン オコン 53 20.868 20.868 1.126   1

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