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スーパーフォーミュラ 富士公式テスト

山本尚貴が富士テスト2日連続トップタイムのNAKAJIMA RACING。後半戦に向けては期待半分、不安半分?

スーパーフォーミュラ富士テストで山本尚貴が連日トップにつけるなど、好タイムを記録したTCS NAKAJIMA RACING。好調の要因を完全には掴み切れていないようだが、リザルト自体はポジティブなものだと語った。

Naoki Yamamoto, TCS NAKAJIMA RACING

 6月23日、24日の2日間、富士スピードウェイでスーパーフォーミュラの公式テストが行なわれた。同シリーズとしては異例のインシーズンテストとなったが、テスト初日、2日目で共に総合トップタイムを記録したのはTCS NAKAJIMA RACINGの山本尚貴だった。

 山本と佐藤蓮のコンビで戦うNAKAJIMA RACINGは今季、中団でのポイント争いには絡みながらも表彰台や優勝には手が届かず、ここまで5戦を終えてチームランキング6番手となっている。開幕前のテストでは好タイムを連発していたが、それをシーズンに繋げることができていない状況だ。

 迎えた富士テストでは、初日午後に山本が唯一の1分21秒台となる1分21秒897をマーク。佐藤も1分22秒193で3番手につけた。

 ただ、初日を終えてメディアミックスゾーンに現れた山本の表情は、決して明るいものとは言えなかった。というのも、彼曰くこの日のトップタイムは自信を持って出したものではなかったというのだ。

「今日1日はレースウィークにはできないようなことにも取り組みましたが、正直良くはなくて。最後はビックリするくらいグリップがあってタイムが出せましたが、なぜ良かったかはこれから検証しないといけません。自信を持って出したタイムではありません」

 具体的に、どういった部分を課題として取り組んでいるのか? その問いに対して山本はこう答えた。

 

Photo by: Masahide Kamio

「基本的にずっとグリップ感がありません。それがエアロの部分から来ているものなのか、メカニカルな部分から来ているものなのか……それが分かっていればレースウィークに修正できるのですが、現状では分かっていないので、原因を見つける作業をしていました」

「最後(のアタック)に関しては、各車のOTS(オーバーテイクシステム)や新品タイヤの使用状況が一律ではないので評価は難しいです。ただ調子が悪ければ良いタイムは出せないと思うので、なぜタイムが出せたかを整理して、シーズン後半戦に活かしていきたいです」

 そして迎えたテスト2日目でも、やはり山本が1分22秒464で総合トップタイム、佐藤が1分22秒526で総合3番手につけた。なぜ好タイムが出るのかについて、2日目を終えてチームとして何かヒントは掴めたのか? 今度は伊沢拓也監督に尋ねると「いや、まだ分からないですね」との回答だった。

 ただ伊沢監督曰く、チームとして第5戦SUGOからセットアップの方向性を大きく変えており、それがSUGO戦でも今回の富士テストでも機能していることはポジティブだという。実際山本もSUGO戦を終えて「これをベースに予選も走りたかったというくらい良さそうなところを見つけられた」とスーパーフォーミュラ公式にコメントしている。

 伊沢監督は次のように語る。

「シーズンが始まってから苦労していましたが、SUGOの決勝レースくらいからセットアップの方向性を変えたのが今回のテストでもうまくいったので、やろうとしていることがうまくいっている印象はあります。あとはそれをレースで発揮できるかどうか、だと思っています」

「今までとはクルマの作り方を変えています。僕たちもトライをしないまま同じ状況でレースをやるわけにはいかないので、色々と大きく変えた結果、『こんなのでも(速く)走るんだ』という部分もありました」

「それをSUGOで突貫で試した結果うまくいったので、それを富士でうまくいくかどうか試したという形です。速く走れたこと自体は間違いなくポジティブなことなので、レースに活かしたいです」

 2台揃って無得点に終わったSUGOでも、山本にピット作業ミス、佐藤にスタートでの失速がなければダブル入賞もあり得るレースペースを見せていたNAKAJIMA RACING。ただ表彰台や優勝を狙っていくためには予選パフォーマンスの向上が必須というのは、山本と佐藤の共通の課題と言える。

 この点は伊沢監督も認識しており、「(3月の)鈴鹿テストではその辺も良いかなと思いましたが、シーズンが始まるとうまくいかず。ただここで修正できたかなと思っています」とのこと。「それが結果に表れるかどうかは、楽しみと不安の両方があります」と語った。

 実績あるベテランの山本と、期待の若手である佐藤という強力パッケージを抱えるNAKAJIMA RACING。彼らが後半戦に進化を見せられるかどうかは、間違いなく注目ポイントのひとつになるだろう。

 
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