レースレポート

スーパーフォーミュラ 第4戦:オートポリス

この強さ、“本物”。王者・野尻不在の中、ローソンが今季2勝目で選手権首位返り咲き。宮田、坪井及ばず|スーパーフォーミュラ第4戦オートポリス決勝

2023年スーパーフォーミュラ第4戦オートポリスの決勝レースが行なわれ、リアム・ローソン(TEAM MUGEN)が優勝を飾った。

戎井健一郎

編集: 2023/05/21 8:31

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リアム・ローソン, TEAM MUGEN

 5月21日、2023年スーパーフォーミュラ第4戦の決勝レースが、大分県のオートポリスで開催された。優勝したのはリアム・ローソン(TEAM MUGEN)で、今季2勝目となった。

 スーパーフォーミュラは序盤の2大会3レースを終え、中盤戦に突入。第4戦は“九州大会”と銘打たれ、大分県・熊本県の県境にあるテクニカルコース、オートポリスを舞台に行なわれる。

 今週末は走行開始を前に大きなニュースがあった。昨年のシリーズ王者でポイントリーダーの野尻智紀(TEAM MUGEN)が、肺気胸と診断されたことで急遽欠場となったのだ。代役は大津弘樹で、予選日前日の夜に急遽サーキット入りして急ピッチで準備を進めた。

 予選でポールポジションを獲得したのは坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)。5年目にしてキャリア初ポールとなった。2番グリッドは坪井と同じくポイントリーダーの座を狙うローソン。3番手には坪井のチームメイト、阪口晴南がつけた。大津は予選でのクラッシュにより、最後尾から追い上げを狙った。

 決勝当日のサーキットは快晴。15時からのフォーメーションラップを皮切りに、41周のレースがスタートした。

 スタートでは阪口の蹴り出しが良く、坪井とのワンツーを形成。ローソン、宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)、福住仁嶺(ThreeBond Racing)が続いた。後方では、14番手スタートの大湯都史樹(TGM Grand Prix)が8番手、最後尾スタートの大津が16番手にジャンプアップしていた。

 タイヤに厳しいサーキットで知られるオートポリス。各車のラップタイムがやや落ちてくる中、各々タイヤを労っているからかレースは膠着状態に。タイヤ交換義務が消化可能となる(=ピットウインドウオープン)10周終了時には上位陣の多くが動かず、7番手の牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)ら数台がピットインするにとどまった。

 上位で最初に動いたのは3番手のローソン。ライバルより先にタイヤを交換してマージンを稼ぐ『アンダーカット』戦略を狙おうとチームから無線が飛び、13周終了時にピットインして牧野の前でコースに復帰した。

 阪口はローソンのアンダーカットに対応すべく、14周終了時にピットイン。なんとか牧野の前では復帰できたものの、ローソンには先行されてしまった。TEAM MUGENはひとまずアンダーカットを成功させた形だ。

 レースは中盤に入り、ステイアウトを続ける坪井や宮田はギヤを一段上げ、ハイペースで飛ばす。一方でローソンはステイアウト組の最後尾集団に追いついてしまい、彼らに引っかかることでラップタイムを大きく落としてしまった。

 そんな中、トップの坪井のペースが落ち始める。宮田は坪井との差を急速に縮めていったが、坪井は宮田が背後に迫った25周目にピットに。ローソンの後ろでのコース復帰となった。

 そして30周目、レース展開に影響を与えるアクシデントが。フレッシュタイヤで怒涛の追い上げを見せていた大湯が、ジェットコースターストレートエンドで阪口に並びかけようとした際に接触。グラベルの餌食となり、2戦連続での接触リタイアに終わった。阪口も「ホイールが割れてる」と訴えて緊急ピットインし、勝負権を失う形となった。なお、この接触は大湯の“危険なドライブ行為”と判定されている。

 これでセーフティカーが出され、ステイアウトしていた宮田、山下健太(KONDO RACING)、平川らが一気にピットへ。セーフティカーランの隊列はローソン、坪井、宮田、山下となり、残り8周でレースが再開された。

 ローソンが快調に飛ばす一方、2番手の坪井はペースが上がらない。宮田はその坪井を、オーバーテイクシステムをたっぷりと使って追い詰め、残り4周でオーバーテイク。2番手に浮上した。

 宮田は首位ローソンを追ったが、1.255秒届かず。ローソンが参戦4戦目で2勝目を挙げた。2位は宮田、3位は山下を0.304秒差で抑えきった坪井だった。

「トラックポジションが何より重要だったね」と無線でレースを振り返ったローソン。これにより、ローソンが57ポイントで欠場の野尻を上回りポイントリーダー返り咲き。ランキング2番手が宮田(53ポイント)、3番手が坪井(50ポイント)、野尻が4番手(42ポイント)となった。

 

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