61号車スバルBRZ、開幕戦は熟成中の新型ECU“封印”もPP。性能調整には「コーナーの速さ」で対応

スーパーGT開幕戦岡山でGT300クラスのポールポジションを獲得した61号車SUBARU BRZ R&D SPORT。彼らは今大会、熟成中だった新型ECUを使用せずに臨んでいるようだ。

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 2022年スーパーGT開幕戦岡山でGT300クラスのポールポジションを獲得したのは、昨年のチャンピオン、61号車SUBARU BRZ R&D SPORTだった。テストではいくつかトラブルも発生し、開幕戦に向けては性能調整も厳しくされた61号車だが、それを跳ね除けてのポール獲得劇は圧巻であった。

 Q1を担当した井口卓人は予選後の記者会見において、「今年にかけてECU(エンジンコントロールユニット)を変更しましたが、それの合わせ込みが上手くいっていなかったので、それを去年の状態に戻しました」と語っていた。スバルは今年、新型ECUを投入しテストを進めてきた。しかしその熟成が十分でなかったことから、岡山戦に向けては以前のECUに戻したというのだ。

 これについて小澤正弘総監督に尋ねると、彼は次のように語った。

「ECUは演算速度、通信速度を上げるために新しくし、プレシーズンテストを戦ってきましたが、特性をうまく合わせきれない部分がありました」

「その点で20年くらい熟成してきた以前のECUに勝てず、第1戦に向けてどちらの信頼性が高いか考えた時に、当然前のECUを使った方が良いだろうということで、戻そうと決断しました」

#61 SUBARU BRZ R&D SPORT

#61 SUBARU BRZ R&D SPORT

Photo by: Masahide Kamio

 熟成が今季の開幕に間に合わなかった新型ECUだが、性能面でも良い面が数多く見えていたという。

「トラクションの部分や、タイヤがスリップした時のコントロール性はやはり新しいモノの方が良いです。ただシーズン中にテストの機会がないので、(投入は)来シーズンになっちゃうかもしれません。レースをする一方でダイノ(テストベンチ)での開発を進めて熟成しつつ、時期を見て投入したいと思います」と語る小澤総監督。現状のECUでポールを獲ったこともあってか、新型ECUの投入は焦っていない様子だった。

 とはいえ小沢総監督は、今季から61号車の性能調整が厳しくされたことには危機感を感じている様子。61号車の過給圧レシオは前年よりも低く設定されているが、これにより「加速は明らかに遅くなっている」という。ただそれを補うため、彼らは得意のコーナリングスピードにさらに磨きをかけようとしている。

「今年のシーズンオフはとにかくコーナリングスピードを上げるところに注力してきました。空力面でもしっかりダウンフォースをかけられるようにしました。それにより、加速性能の悪さをコーナーでのボトムスピードが補ってくれています」

「今回も(テクニカルな)セクター3でタイムを稼げています。レースでタイヤの性能が落ちていくとそういう利点は活かせなくなってきますが、少なくとも予選一発のパフォーマンスという点では、オフの取り組みの成果が出ていると思います」

 今シーズンは開幕戦の予選が終わったばかりで、現時点で勢力図を推し量るのは難しい。ただディフェンディングチャンピオンのスバルが今季も手強い存在であることは間違いなさそうだ。

 
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