フォード、F1復帰の決め手は2026年導入の新レギュレーション。マーケティング“よりも”技術開発を期待

2026年からレッドブルと提携する形でF1参戦を決定したフォード。その決断には、2026年から施行されるパワーユニットの新レギュレーションが大きな影響を及ぼしていたという。

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 アメリカの自動車大手であるフォードは2月3日、2026年からF1に復帰すると発表。彼らはこの決断について、2026年から施行予定の新レギュレーションがなければ、実現しなかったはずだと語っている。

 フォードはレッドブル・レーシングと提携してF1に復帰。レッドブル・フォード・パワートレインズとして、2026年から少なくとも2030年までレッドブルとアルファタウリの2チームにPUを供給することになる。

 今回、フォードがF1に復帰する決定を下すにあたっては、2026年から新たに施行されるパワーユニットのレギュレーションが大きな影響を及ぼしていたという。

 次世代のPUレギュレーションでは、MGU-Hが廃止。カーボンニュートラル燃料を100%使用し、PUの扱う電力も50%増加する予定とされるなど、より持続可能性を高めていく方向性となっている。

 こうしたレギュレーションの変化が、フォードにとっては“ゲームチェンジャー”となったと、フォードのグローバルディレクターを務めるマーク・ラッシュブルックは語っている。

 2026年に前述のレギュレーションの変化が無かった場合、フォードはF1に復帰していたかと聞かれた際に、彼は次のように答えた。

「いや、そうは思わない」

「このチャンスも無く、(現行の)パワーユニットを持ち越していたなら、我々は後ずさりしていただろう」

 近年のF1には多くの自動車メーカーから関心が寄せられている状況にある。FIAはフォードのF1復帰発表が行なわれた2月3日に、2026年以降のPUサプライヤーとして、フェラーリ、メルセデス、アルピーヌ、アウディ、ホンダ、レッドブル・フォードの6メーカーが登録されていると発表している。

 フォードは今回のレッドブルとの提携によって、電動化技術の開発を進め、その知見を養うことができる。ラッシュブルックはこの技術開発におけるレッドブルとのクロスオーバーが、マーケティング面よりも非常に重要だったと語っている。

「我々には100%それが必要だった」

「我々はマーケティング活動としてレースをしているだけではない。特にF1は、技術的な学習を実際に行なう機会があるという点で、我々にとっては重要だった」

「それがなければ、F1に復帰することはなかっただろう」

 
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