悲劇の事故から1年……ルクレール、親友ユベールを失ったスパに複雑な心境
フェラーリのシャルル・ルクレールは、昨年アントワーヌ・ユベールが亡くなったスパ・フランコルシャンに戻ることに複雑な感情を抱いているようだ。
写真:: Jerry Andre / Motorsport Images
今週末のF1第7戦ベルギーGPを前に、シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、1年前にアントワーヌ・ユベールがF2のレースで命を落とした地であるスパ・フランコルシャンに戻ることについて複雑な心境を明かした。
ユベールは昨年、スパで行なわれたF2のレース1で大クラッシュに見舞われた。オー・ルージュを駆け上がった先、ラディオンでの多重クラッシュに巻き込まれたユベールは、22歳の若さでこの世を去った。
若きフランス人ドライバーに起こった悲劇は、昨年のベルギーGPに影を落とした。特にユベールと共に成長し、彼と親しかった多くの若手ドライバーが、彼の死を悲しんだ。
ルクレールもそのひとりであり、事故の翌日に行なわれた決勝レースで自身F1初優勝を成し遂げた彼は、この勝利を亡きユベールに捧げている。
そんなルクレールにとって、スパ・フランコルシャンに戻り、再びレースをすることは簡単に割り切れるようなことではない。
「スパ・フランコルシャンは、僕のなかで特別な場所なんだ」
ルクレールはフェラーリのレースプレビューでベルギーGPについてそう語った。
「僕が最初に勝ったのはここだ。でも昨年、友人のアントワーヌを失った場所でもあるんだ」
「このコースに戻るのは簡単じゃないし、週末の間ずっと、彼は僕たちの心の中にいるだろう」
アルファタウリのピエール・ガスリーは、シングルシーターのキャリアにおいて、ユベールよりも数歩先を歩んできた。しかしふたりはフランスのモータースポーツを管轄するFFSAの育成プログラムの一員であり、ガスリーにとってユベールは、同じアパートで6年間ルームメイトだったこともある親友なのだ。
ガスリーは「今年、ベルギーに戻るのはとても悲しい瞬間になるだろう」と語った。
「スパでのF2レースで起きた恐ろしい事故で、アントワーヌが命を落としたのは1年前だからだ」
「僕はカートをしていた7歳の時から彼を知っていた。僕たちはフランスのモータースポーツ連盟によって運営されている同じ学校に通い、13歳のときから6年間、アパートをシェアしていたんだ」
「パドックのみんな、彼のことを考える時間があると思う」
他にも、多くのドライバーがユベールや昨年の恐ろしい出来事を忘れないと語った。
マクラーレンのカルロス・サインツJr.は「今年もスパに行く。昨年亡くなったアントワーヌを思い出す」と述べた。
「彼はエキサイティングで才能に溢れた若手ドライバーだった。亡くなったのがあまりにも早すぎる。僕たちはどこでレースをしていても彼のことを忘れないけど、スパではなおさらだ」
サインツJr.のチームメイトであるランド・ノリスは「レースコミュニティ全体が、起こったことにショックを受け、悲しみに満ちていた。今年またレースをする時には、彼が僕たちの心のなかにいるはずだ」と付け加えた。
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