アルピーヌのF1参戦は“ずっと続く”……ルカ・デメオCEO「私が居るうちは心配無用」
ルノーグループのCEOを務めるルカ・デメオは、F1をアルピーヌブランドの“バックボーン”とすることで、F1へ長くコミットし続けると語った。
Esteban Ocon, Alpine A521
Zak Mauger / Motorsport Images
ルノーはF1の2021年シーズンにチーム名をグループ内のブランドであるアルピーヌへと変更。同ブランドを再度ワークスF1チームとしてブランディングしていく方針へと舵を切った。
今回のブランド変更によってルノーは、F1でアルピーヌをより広範にアピールし、ブランドを宣伝。フェラーリのように市販車販売と結びつけ、モータースポーツにおけるビジネスを循環させようとしている。
ルノーはこれまで長年F1への参戦を続けてきたが、2021年シーズンにはパワーユニット(PU)を供給するカスタマーチームがゼロとなり、同社のPUを使用するのは自チームのみという状況になっている。自動車会社はCO2排出削減やEV化など激しい競争に晒されており、ルノーも昨年の新型コロナウイルスによる巨額損失を被ったことで、多大なコストを要するF1から撤退するのではないかと取り沙汰されていた。
しかし最終的にはアルピーヌブランドでF1参戦を継続。昨年7月にルノーCEOに就任したルカ・デメオはコスト削減を推し進めている一方で、F1が今後もルノーのイメージの核をなすものであるとしている。
「ルノーの(F1への)コミットメントによって我々が休止したり復帰したりしたことがあったのは事実だ。しかし我々は44年間にわたり、エンジンサプライヤーとして、もしくは自社シャシーとエンジン供給という形でそこに関わり続けてきた」
デメオCEOはmotorsport.comを含むいくつかのメディアに対しそう語った。
「私は車屋なので、ルノーを率いるようになった際には自分自身にこう言った。『44年間のルノーの歴史を止めるつもりはないし、そんな男になるつもりはない』とね」
「だから私がここにいる限り、F1の関係者達は心配する必要はない。彼らは収益性の高いビジネスモデルを作り、レースに勝つなど、会社にとって良いイメージを持つように働くだけだ」
「だが私からメッセージをひとつ送るなら、それはアルピーヌと共にF1にずっと参戦するというものになることは明らかだ。なぜならF1はアルピーヌのバックボーンであり、会社の柱たる存在なんだ」
アルピーヌは将来的に完全電動のハイパフォーマンス市販車ブランドとなる概略を明らかにしており、デメオCEOは“ミニ・フェラーリ”と“ミニ・テスラ”の組み合わせのような存在となることを考えているという。
現在の自動車業界では電動化が推進されているものの、デメオCEOはアルピーヌブランドをフェラーリのような重要な存在とすることを望んでいる。
「フェラーリではゲスティオーネ・スポルティーバ(F1開発部門)を外せば、違ったモノになってしまう……そしてそれはアルピーヌにとっても同じだ」と、デメオCEOは言う。
「つまり“ミニ・フェラーリ”であり、謙虚な姿勢で言わなければならないが、ミニ・フェラーリとミニ・テスラの混合なんだ。我々は顧客にEV自動車を提案しようとしているからね」
「我々はネットワークやサービスなどで全く新しい顧客経験を創造しようとしている。これは実験するいい機会だ」
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