メルセデス代表、ハミルトン最後のピットストップを語る「我々は混乱していた」
メルセデスのトト・ウルフ代表は、F1ハンガリーGP終盤におけるルイス・ハミルトンのピットストップの混乱から、チームは学ぶことができると語った。

F1第3戦ハンガリーGPは、メルセデスのルイス・ハミルトンの独壇場となった。ポールポジションからスタートしたハミルトンは首位をがっちりとキープし、終盤にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に対して20秒以上のマージンを築いていたが、最後のピットストップではちょっとした混乱があった。
メルセデスは残り10周でハミルトンに対し、3回目のピットストップを計画していることを伝えた。しかしながら、どのコンパウンドのタイヤを履かせるかは決定していなかった。ハードタイヤへ交換するという案は棄却され、ソフトタイヤへの交換も、デグラデーション(性能劣化)の観点から一旦保留とされた。ハミルトン担当エンジニアのピーター・ボニントンは、彼に“待機”するよう指示した。
ハミルトンは最終的に66周目にピットイン。ソフトタイヤで残り4周を走る形となった。ハミルトンは首位でコースに復帰するとそのままトップでチェッカーを受け、ファステストラップを更新してボーナスポイントも獲得した。
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、チームがピットウォールで優柔不断になっていたことについて、当初の計画を変更したことが原因だったと説明した。
「その時、我々のコミュニケーションはうまくいっていなかった」とウルフ代表は語った。
「朝の時点で、我々は最速ラップ狙いのピットストップはしないことで合意していた。リスクが大きすぎるからだ」
「60周目あたりに、セーフティカー(出動によるリスク)から守るためにピットインを指示したのは、確かに正しい指示だっただろう。ただ、ギャップは決して万全とは言えなかった。バックマーカーのトラフィックによって、1〜2秒、場合によっては2.5秒失っていたからだ」
「もちろん我々はルイスとコミュニケーションをとっていたが、最後は少し混乱してしまい、結果残り4周でファステストラップを取るためにピットインすることになったんだ」
「ガレージとの無線交信や、ドライバーとのコミュニケーションから学ぶことはたくさんあるだろう。元々予定していたものではなかったが、最終的には結果が大事だ」
ハミルトンはファステストラップによるボーナスポイントを獲得するチャンスを得られたことに感謝しており、自らが大きなギャップを築いたことでこのようなチャンスが巡ってきたと語った。
「僕たちはリスクを考慮しないといけない。ミスをしてコースアウトしてしまうようなことはしたくなかったので、それほどプッシュはしなかった。コントロールしながら走っていたんだ」
「僕は1ポイント差でチャンピオンを取れなかった経験があるので、毎回出来る限りのポイントを取る重要性を理解しているんだ」
「今年は信頼性がどうなっていくかも分からないし、シーズンがどのくらい続いていくかも分からない」
「バルテリがファステストラップを記録した時、僕はポイントを取るために後続とのギャップが必要だと感じた。ピットストップを増やしたり、そういったことにはリスクがあるけど、僕たちはプロフェッショナルなチームなんだ」
「それは正しい判断だったと思っている」
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