ヘルメットデザインの変更は”自由”にすべき? ベッテル「だってこれは僕のだよ」
フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、ドライバーがヘルメットのデザインを自由に変更できない今のF1レギュレーションは、愚かなモノだと一蹴する。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
2015年からのF1スポーティングレギュレーションにより、ドライバーはシーズンを通じて、”実質的に同じ配色”のヘルメットを装着することが義務付けられている。年間1回に限り、スペシャルカラーのヘルメットを投入することは許されているものの、FIAはこの規則について「ドライバーがコース上を走っている際、簡単に見分けることができるようにするため」だと説明している。
今年のロシアGPの際、母国グランプリを迎えたダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)は、スペシャルカラーのヘルメットを用意し、それを使おうとした。しかしFIAは、すでにクビアトは年間1回の”特別枠”を活用済みだとして、この使用を却下した。
しかし一方で、フェラーリのセバスチャン・ベッテルや、レッドブルのマックス・フェルスタッペンなどは、今季も複数回にわたって特別カラーリングのヘルメットを使用している。この差について当時FIAは、ベッテルやフェルスタッペンは、異なるデザインのヘルメットを使った際、事前にFIAに許可を求めていなかったことを明かした。つまりクビアトは、正直に確認の作業を行ったことにより、使えなかったわけだ。
メキシコGPの週末、メルセデスのルイス・ハミルトンは、インスタグラムに投稿を行った。その内容は、「どのくらいの数のファンが、このレギュレーションは愚かだと思うか」というモノだった。そして「自分を自由に表現し、より多くの変更をすることが可能だと思う人!」と呼びかけた。
この意見については90%のファンが好意的な意見を回答。ベッテルとフェルスタッペンも、このレギュレーションは好ましくないと、motorsport.comに対して語った。
「とにかく、僕はヘルメットのデザインを変更するよ。それは僕らのヘルメットだし、やりたいことを自由にできるはずだ。だから僕は、このルールは特に愚かだと思う」
そう語るのはベッテルである。
「自分を表現する余地はほとんどない。ヘルメットはおそらく、その唯一のモノだと思う。みんながそれを気に入ってくれれば、素晴らしいことだと思う。でもそれを好まなかったとしても、これは彼らのヘルメットじゃなく、僕のヘルメットなんだ」
「だから、ヘルメットの色とデザインを決めるのは、僕ら自身が担うべきだと思う。そういうヘルメットを使うべきなんだ」
ベッテルは今季、モナコGPの際には、グランプリの直前に亡くなったニキ・ラウダをトリビュートしたヘルメットを着用した。ドイツではベルント・シュナイダーのヘルメットカラーをオマージュし、イタリアではイタリア国旗のトリコロールをあしらったデザインだった。
ベッテルはレッドブルに在籍していた当時、実に毎戦のようにヘルメットのデザインを変更した。それは素晴らしいモノだったと、現在レッドブルのマシンを走らせるフェルスタッペンは主張した。
「彼の意見には同意するよ。セブがレッドブルにいた時、ほとんどレースごとにヘルメットのデザインを変更していたのはとてもよかった」
そうフェルスタッペンは語る。
「”彼が今、何を考えているか”ということを表現しているかのようで、格好良かった」
「僕も数回だけ変更する。でも、毎レース違うヘルメットを使おうと言うつもりはないよ。ヘルメットをデザインするのが、あまりにも大変だからね。しかし次のレースで青か赤に変更したいと思っても、それができないのはなぜだろう? それはその人のヘルメットであり、その人がやりたいことをできるはずだ」
「もちろん過去には、ずっと同じヘルメットを被っていたドライバーもいた。そして『それが僕らドライバーを見分ける方法なんだ』と言った。でも今は、マシンの横には大きくカーナンバーが入れられているし、コクピットの上にはハロがある。だからこそ、ヘルメットでは好きなことをしようよ」
「毎年異なるデザインのヘルメットを使うのは、良いことだと思う。だって、常に同じヘルメットを使うのは、ちょっと退屈だよ」
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