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F1メカ解説:バーレーンテスト編|ようやく見えてきた2023年のF1マシン。そのディテールをチェック

F1のプレシーズンテストが始まり、各チームの実車の姿が明確になった。各チームのマシンに込められたトリックはあるのか? バーレーンで見られた画像から見ていく。

Max Verstappen, Red Bull Racing RB19

ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】

Analysis provided by Giorgio Piola

 ハースは、フロントウイング翼端板の内側後方に、小さなウイングレットを取り付けてきた。

Haas VF-23 front wing detail

Haas VF-23 front wing detail

Photo by: Giorgio Piola

このウイングレットには、フロントウイングのフラップの隙間に対応する形で、切り込みが設けられている。


Aston Martin AMR 23, detail front wing

Aston Martin AMR 23, detail front wing

Photo by: Giorgio Piola

Aston Martin AMR 23, detail front wing

Aston Martin AMR 23, detail front wing

Photo by: Giorgio Piola

 一方アストンマーチンは、フロントウイングの一番後ろのフラップを、直接翼端板に接続しない形を採ってきた。そしてその形状を見ると、気流を外向きに導く、アウトウォッシュ効果を目指したモノであるように見える。

 この部分の剛性を維持するために、翼端板と一体成形するのではなく、金属製のパーツで翼端板に繋げられている。


Red Bull Racing RB19

Red Bull Racing RB19

Photo by: Giorgio Piola

 レッドブルの2023年型マシンRB19は、バーレーンテスト初日についにその姿を明らかにした。そして実車を見ることで、ディテールをようやく検証することができた。

 ノーズは幅が広くなり、先端の開口部が昨年の楕円形から三角形のNACAダクトに変更された。これは、冷却のための開口部であることは間違いない。

 またフロントウイングのアウトウォッシュ効果を高めるために、フロントウイング翼端板の後方内側にウイングレットを取り付けている。

Max Verstappen, Red Bull Racing RB19, leaves the garage

Max Verstappen, Red Bull Racing RB19, leaves the garage

Photo by: Sam Bloxham / Motorsport Images

 RB19はフロービズペイントを塗り、空力的な目標を達成しているかどうかを評価した。このフロービズペイントは油性塗料で、その流れを見ることで、気流を視覚的に検証することができる。

 この画像では、サイドポンツーン下部のアンダーカット部分を前から後ろにかけてフロービスを塗り、その部分を流れる気流を評価していると言えよう。

Max Verstappen, Red Bull Racing RB19

Max Verstappen, Red Bull Racing RB19

Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images

 サイドポンツーンの後端部分に幅広くフロービズペイントを塗るシーンもあった。これは、サイドポンツーンの上面を流れてきたダウンウォッシュの気流と、アンダーカット部分を流れてきた気流が合流する地点でどんな症状が起きているのかを確認するのが目的なのだろう。


Mercedes W14, front wing endplate

Mercedes W14, front wing endplate

Photo by: Giorgio Piola

 メルセデスも、フロントウイング翼端板後方下部にウイングレットを取り付けている。このウイングレットは下向きに気流の向きを変えるような角度がつけられている。また、フロントウイングのフラップ3枚は、それぞれ金属製のパーツで翼端板に繋がれている。

 また翼端板の内側上方には、チェッカー模様のステッカーが3枚貼られている。これは、ノーズコーン側に取り付けられたカメラで撮影することで、フロントウイングに負荷がかかった時にどれだけたわんでいるかを確認しているのだ。

 これを確認することで、さらにフレキシブル性を高めることができるかどうかを確認しているのだろう。


Ferrari SF-23, front

Ferrari SF-23, front

Photo by: Giorgio Piola

 フェラーリは、ライバルチームと同様に空力効果を向上させるために、サスペンションアームにそれぞれ角度をつけている。

 そんな中、ロワウイッシュボーンの後脚を車体側に取り付けるため、モノコックの下に張り出したキール状の部分が設けられている。


AlphaTauri AT04 detail

AlphaTauri AT04 detail

Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images

 アルファタウリAT04のフロアをクローズアップすると、新しいエッジウイングが取り付けられているのが分かる。これは昨年のマクラーレンMCL36に似た形状であり、今季マシンMCL60にも似たようなエッジウイングがついている。

 またフラップがフロアよりも少し浮き上がった部分に付けられていて、フロア下を流れる気流を制御している様子だ。これにより、フロントタイヤによって作られる乱流の悪影響を軽減しているのだろう。これは非常に重要で、もしフロントタイヤで乱れた気流がフロア下に入ると、空力性能に悪影響を及ぼす可能性がある。

 
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