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フェラーリ代表、F1のスタート手順変更には引き続き反対「我々は規定に従ってマシンを設計しただけ」

フェラーリのフレデリック・バスール代表は、ライバルよりも先読みして得たアドバンテージだとして、スタート手順に関する変更に反対している。

Frederic Vasseur, Ferrari

写真:: Mark Thompson / Getty Images

 フェラーリのフレデリック・バスール代表は、現在チームがスタートに関して持っているアドバンテージはライバルよりも2026年のレギュレーションを先読みしていたからだという理由で、スタートに関する技術的または手続き上の変更に反対している。

 スタートは、2026年のレギュレーションに関する議論の中心となる要素の一つです。今年MGU-Hが廃止されたことで、ドライバーはスタート時にターボラグやパワー不足に直面する可能性があり、それが車両間のパフォーマンスの大きな差につながるのだ。

 この問題は冬季テスト中に浮き彫りとなり、FIAはスタート手順を微調整。スタートライトの点灯開始前に少なくとも5秒の余裕を持たせることで、各ドライバーがフルスロットルを維持し、ターボを回すことができるようにした。

 開幕戦オーストラリアGPでリアム・ローソン(レーシングブルズ)がスタートミスをし、後続の車両が間一髪で回避した件を受けて、複数のドライバーが危険性を警告している。カルロス・サインツJr.(ウイリアムズ)は規則が変わらなければ「大事故が起こる恐れがある」と述べた。

 しかし、何を変える必要があるのだろうか? 「簡単な解決策はいくつかあるが、バッテリーに関してFIAの許可を得なければならない」とマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は説明した。

 レギュレーションでは、時速50kmに達するまでは電気モーターの動力を使用することは禁止されており、フォーメーションラップ中のバッテリー充電もかなり複雑だ。

 メルセデスのジョージ・ラッセルは「かなり変わったルールなんだ。ご存知かどうか分からないが」と中国GPを前に語った。

「1周あたりのエネルギー回生量には上限があるんだ。グリッド前方のドライバーたちは、コントロールラインを通過した時点ですでにその周回に入っていた。だからフォーメーションラップを開始すると、バッテリーを使い、そして再充電し、回生上限に近づいていくことになる」

「後方のドライバーはフォーメーションラップを開始して走り出し、フィニッシュラインを越えた時点で回生制限がリセットされる。実際には別の周回に入るからだ。スタートでポールポジションにいると、加速してバッテリーを充電するが、それによってその周回の回生上限の約50%を消費してしまう。だからコースの中盤にはもうエネルギーを回生できず、本格的なバーンアウトを行なうだけのパワーが残っていないんだ」

「FIAはこれをどう調整するか検討しているが、想像できる通り、良いスタートを決めているチームは変更を望んでいない。それは少し愚かだと思うが、あまり気にしてはいない。これは本当にやりがいのある挑戦だ」

Starting grid

Starting grid

写真: Peter Fox / Getty Images

 シーズン中にレギュレーション変更を行なうには、チーム間での全会一致が必要となるが、これは実現が難しい。

「FIAは物事を楽にし、回生制限を撤廃したかっただけなのに、よくあることだけど、一部の人は利己的で、自分にとって都合の良いことだけを考えている」と、ラッセルは中国GPを前に嘆いた。

「これがF1であり、これもまた挑戦の一部だ」

 ラッセルは特定のチームを名指ししなかったが、フェラーリがあらゆる変更に最も反対していることは周知の事実だ。フェラーリのドライバーたちは今年、素晴らしいスタートを切っており、開幕以来3回のスタートすべてでトップに立っている。そして、それは決して偶然ではない。

 フェラーリはこの状況を予測し、より小型で最高速度に早く到達できるタービンを採用することで、好スタートの鍵を握ったようだ。バスール代表は、チームがこの点においてライバルよりも優れた取り組みをしてきたと考えている。

「1年前、私はFIAの会合に行き、スタート手順について『皆さん、これは難しい問題になりそうだ』と指摘した」

 そうバスールはメディアに語った。

「返答は明確だった。マシンは規定に従って設計されるべきであり、規定をマシンに合わせて変更するべきではない、というものだった。我々は規定に従ってマシンを設計した」

 バスールはここ数週間で決定され、スタート前に青いライトが点灯するという形で具体化された、長いスタート手順は、すでにライバルチームに対する大きな譲歩であると考えている。

「5秒ルールによって、スタートに関する規則がすでに大きく変更されたと思う。5秒ルールの変更や青色灯の導入は、全く効果がなかった」

 そうバスールは語った。

「どこかの時点でこれはやり過ぎになると思う。私としてはすでに決着した話だ」

Charles Leclerc, Ferrari

Charles Leclerc, Ferrari

写真: Martin Keep / AFP via Getty Images

 ルイス・ハミルトンも、バスールの意見に同調した。

「危険だとは思わない」と、彼は中国GPのスプリント後に語った。

「エンジン開発において、ある者はパワーを得るための選択をした。僕たちは、良いスタートを切るために特定の選択をしてきたし、チームもそうしてきた」

 中国GPの2度のスタートでは、大きな速度差が見られたものの、重大なインシデントは発生しなかった。スプリント後、ラッセルは状況の予測は難しいとしつつも危険性は低いとの見方を示し、開幕戦直後とは少し意見を変えたようだ。

「少なくとも自分に関しては、メルボルンでの問題について解決策は見つけたと思う。ただフォーメーションラップでは、セットアップ変更や色々なドライビング操作を行なっていて、不必要に複雑だ。スタートは依然として難しい」

「昨年、上海は年間で2番目にグリップの良いコースだったけど、それでも(今回のスプリントのスタートで)苦戦する選手が見られた。グリップ力の低い他のサーキットでは、タイヤが滑って発進に苦労する場面が見られるだろう。しかし、それは必ずしも安全上の問題ではないと思う。明確な解決策はなく、単に今のクルマとタイヤの特性によるものだと思う」

 シャルル・ルクレールも状況はコントロール下にあると考えている。

「ジョージが言ったことにはすべて同意する。このPUでは最適なスタートウィンドウに入るのが少し難しいが、シーズンが進むにつれてチームは解決策を見つけていくだろう。現時点で僕たちは良い側にいると思うが、いずれ他も挽回してくるはずだ」

「そして言った通り、すべてのチーム、すべてのメーカーが良いスタートを切り、最適なウィンドウに入るようになれば、マシン間の差は小さくなる。だから、この問題が長く続くとは思わない」

With Oleg Karpov and Stuart Codling

 
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